総額3兆2869億円の今年度第2次補正予算が自民・公明・維新・こころなどの賛成多数で11日、成立した。
自民党は「補正予算は今年8月に閣議決定した事業規模28兆円超の『未来への投資を実現する経済対策』の経費を計上したもの」とするとともに「一億総活躍社会の実現に向けた子育て支援や介護の拡充のほか、リニア中央新幹線の開業前倒しなど21世紀型のインフラ整備、英国のEU離脱に伴うリスク対応としての中小・小規模事業者支援、熊本地震や東日本大震災からの復旧・復興と防災強化のための経費を盛り込んでいる」と強調。「安倍内閣は予算執行により、当面の需要喚起にとどまらず、アベノミクスを一層加速する」としている。
一方、民進党の大串博志政調会長は「補正予算は中身も非常に問題が多い」と指摘する談話を発表。大串政調会長は「アベノミクスの失敗を認めず、経済は好調と繰り返し、世界経済にリスクがあるという説明で、2兆7500億円もの建設国債を発行し、効果のはっきりしない公共事業を実施する。一方で、台風災害などに対する予算は計上されていない」としている。
蓮舫代表も「借金に頼って大型公共事業に傾倒している」とし「夏の終わりに相次いだ台風・大雨災害による被害に対する予算は1円も計上されていない。(リニア中央新幹線は)8年前倒しして11年後に(完成させる)と財投を投じる。はるか彼方の未来への投資であって、今悩んでいる方たちへの予算措置がされていないことは『人への投資』を相当軽んじている」と予算に反対した理由をあげた。(編集担当:森高龍二)