パテント・リザルトは、独自に分類した「石油・エネルギー」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「石油・エネルギー業界 特許資産規模ランキング」をまとめた。2015年4月1日から2016年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計した。
その結果、1位は中国電力、2位はJXエネルギー、3位は大阪ガスとなった。以下、出光興産 、SAUDI ARABIAN OIL COMPANY、EXXONMOBIL、東京ガス、東京電力ホールディングス、SHELL INTERNATIONAL、RESEARCH MAATSCHAPPIJ、関西電力と続く。
1位の中国電力の注目度の高い特許には、「大気中に飛散している塩分を捕獲する飛散塩分捕獲装置に関する技術」が挙げられる。中国電力は、早期審査請求や拒絶査定不服審判を経て登録されている特許が多く、高い権利化意欲が伺えるとしている。
2位のJXエネルギーは、「粘度?温度特性と低温粘度特性とを高水準で両立し、省燃費性能も有する内燃機関用潤滑油組成物」に関する技術が注目度の高い特許として挙げられる。前述の特許を含む「潤滑油組成物」に関する分野の特許出願では、拒絶査定不服審判を経て登録されている特許が複数挙げられるとしている。
3位の大阪ガスの注目度の高い特許には、「ガス漏洩検出装置」や「ガス警報器」などが挙げられる。なお、早期審査請求を経て登録されている特許には、「固体酸化物形燃料電池用セル」に関する技術が多い点が特徴的だという。
4位~10社の中で、前年から順位を上げた企業はSAUDI ARABIAN OIL COMPANY(サウジアラビア)で、「石油化学パイプラインにおける腐食の電子的検出および監視」に関する技術などが注目度の高い特許として挙げられるとしている。(編集担当:慶尾六郎)