加熱するポケモンGOブーム。死亡事故に脅迫という影も

2016年11月19日 19:48

画・加熱するホ_ケモンGOフ_ーム。死亡事故に脅迫という影も

依然冷めぬポケモンGOブーム。その影では死亡事故や脅迫事件も発生している。 運営会社であるナイアンティック社は11月7日、運転中に操作できなくなる仕様変更を全世界で実施した。

 7月のリリース以来、大ブームになっているスマートフォン用ゲームアプリ「ポケモンGO」。11月12日には宮城県石巻市で復興イベントの一貫としてレアポケモンが出現。1万人が集まるなど、依然ブームは衰えていない。

 しかし、歩きながら、あるいは車の運転中に操作することによって事故が相次いでいる等、加熱するポケモンGOには影の部分も見え隠れしている。10月26日には愛知県一宮市で、ポケモンGOで遊びながら運転していたトラックに小学生が跳ねられて死亡したという事故が起こっている。名古屋地検一宮支部は11月16日、事故を起こした男を自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪で起訴している。

 更にこの事故を受けて、ゲーム運営会社に運転中に運転中の操作に対する規制を要請した愛知県一宮市役所に9通の脅迫メールが届いているという事件も発生している。「要請を取り下げろ。おまえらの家族に天罰が下るぞ。市役所炎上がいいか」という内容が書かれていたという。

 規制強化を求める声に対し、運営会社であるナイアンティック社は、7日に一定の速度以上で移動しているときには操作ができなくなるような仕様変更を世界一斉で実施した。具体的に制限する速度は明らかにされていないが、自動車や電車で移動している時には操作ができなくなった。加熱するポケモンGOブームの裏で、以前から歩きながら、運転しながら操作することに対して危険性が指摘されていたが、事故が発生してから、ようやく運営会社によって規制された形となった。

 しかし、今後も新しいゲームアプリがリリースされた時に同様のことが起こり得る可能性は高い。事故を防ぐには個人の行動やモラルに帰属する所が大きい。ゲームという一時の快楽のために事故を起こしたり、脅迫事件を起こしたりして逮捕され、社会的な制裁を受けるのはあまりにも代償が大きすぎる。そのことを自覚して、人生に対するリスクを天秤に掛けて個人が行動することが望ましいのではないだろうか。(編集担当:久保田雄城)