ご近所との助け合いをプラットフォーム化 余力シェアリングサービス「かいものばとん」が正式リリース

2016年12月11日 19:10

画.ご近所との助け合いをプラットフォーム化 余力シェアリングサービス「かいものばとん」が正式リリース

生活支援分野でのサービスを提供するライフネットは、買い物代行・見守りのマッチングサービス「かいものばとん」を12月1日に正式リリースした。同サービスは買い物代行・見守りについて、依頼したいユーザーと提供したいサポーターとのマッチングをアシストするC to C型のサービス。

 生活支援分野でのサービスを提供するライフネットは、買い物代行・見守りのマッチングサービス「かいものばとん」を12月1日に正式リリースした。同サービスは買い物代行・見守りについて、依頼したいユーザーと提供したいサポーターとのマッチングをアシストするC to C型のサービス。登録者の位置情報により近隣のユーザーとサポーターをマップ上に表示、ユーザーは、日常の買い物や身動きが取れない状況での見守りなどさまざまな用途でサービスを活用でき、サポーターは、すきま時間を活用してご近所の役に立ちながら小遣い稼ぎができる。また、同サービス普及によるご近所での助け合いネットワーク構築にも期待できる。同サービスは、名古屋市内からサービス開始し順次エリア拡大を予定している。

 配車代行や民泊、個人間売買といったC to Cサービスが急成長を遂げているが、その背景には、個人間の信用を担保でき、マッチングを最適化するプラットフォームの構築が可能になったことがある。「かいものばとん」においてもユーザーとサポーターの直接やりとりではなく、プラットフォームを介して安心に決済が完結する仕組みを取り入れている。また、ミスマッチを減らすために相互評価システムを採用。さらには、サポーターの登録審査があるためユーザーは安心して依頼をかけられる。助け合いの際に発生しがちなご近所間のトラブルや、気遣いのわずらわしさをシステムが吸収してくれるかたちだ。

 同サービスへの需要が大きいユーザー層として、高齢者やその身内が考えられる。従来、買い物代行や見守りといった生活支援サービスは、主に自治体やNPO法人等が中心となって運営する地域支援ネットワークや互助活動がその役割を担ってきた。しかし、高齢者人口の増加に伴うサポーターの絶対数不足や、予算や人材の制限によるシステム構築・運用面で限界があること、携わるサポーターでの属性の偏りや運用ノウハウ・周辺分野に対する情報の不足といった課題があった。こうした生活支援サービスを補完する意味で市場サービスを購入する「自助」の充実が求められている。「かいものばとん」は高齢者の生活支援サービスとしての活用も期待でき、同サービスを介在することにより質の高いサービスを提供するサポーター流入が実現できれば、サポーターの絶対数の増加や、多様な属性を持つ人の地域への参加促進・問題意識の共有にも貢献すると考えられる。(編集担当:久保田雄城)