テロ等準備罪「現代の治安維持法だ」福島氏批判

2017年02月19日 16:58

 社民党の福島みずほ副党首はツイッターで、テロ等準備罪創設を目指す政府の法案提出に向けた動きに対し「共謀罪を600以上の対象犯罪から277に絞っても治安維持法が277できるようなもの」と強く批判した。

 福島副党首は「刑法犯で予備罪を処罰するのは殺人予備、強盗予備、放火予備など7つ。特別法を入れても37。予備罪よりもはるかに手前の共謀罪が277なんておかしい。予備罪で処罰しないのに、なぜ共謀罪で処罰するのだ」と創設に反対している。

 また「共謀罪を277に絞っても、話をしただけで犯罪が成立するのだ。共謀罪の問題点は変わらない。テロ対策でもない。現代の治安維持法を許すな」と治安維持法だとして、必要性に強い疑問を投げた。

 福島副党首は1月31日の参院予算委員会で、政府が国際組織犯罪防止条約締結にテロ等準備罪の創設が国内担保法として必要だと主張しているに対し「根拠とする国際組織犯罪防止条約はテロとは関係ない」ことを指摘した。

 また、「犯罪実施の準備行為を処罰の条件とする」とされることについて「処罰条件なのか」、それとも(その嫌疑がかかれば強制捜査が可能となる)「犯罪構成要件」なのか明確にせよと追及。担当局長は「実行準備行為」について「構成要件なのか処罰条件なのかについてはここで検討結果を示す段階にない」と回答を避けた。

 福島副党首は「犯罪の実行前に実行の合意(共謀)自体を犯罪にする共謀罪の問題点は基本的に変わっていない」と指摘した。

 自民党の二階俊博幹事長は記者会見で対象犯罪を277に絞り込むことに「そんなのはできるだけ少なくまとめていった方がいい。何もかもこんなことに影響される必要ない。少なければ少ないほどいいんじゃないですか」と語った。(編集担当:森高龍二)