前場に113円に接近していた為替のドル円は、正午頃から円高方向に進む。この日は債券市場で長期金利が低下したが、円は買われる。後場の日経平均は前引けよりやや安く再開した後、0時台は19320円付近で横ばいだったが、1時を回ると19230円付近まで下落する。それでも前場取引開始直後の安値は更新しない。1時台のうちに19270円付近まで戻し、2時台は19260~19290円のレンジで小動き。利益確定売りの金曜日で、来週28日のトランプ大統領の議会演説をめぐるリスク回避の動きも出そうに思われたが、終盤も特に波乱もなく大引けになり、3日続落。日銀のETF買いの704億円は入っていなかった。日経ジャスダック平均は11営業日続伸。個人投資家の関心はもっぱら新興市場か?
アメリカでネット銀行を展開するニュースがあった三菱UFJ<8306>は0.76%安。東芝は4.14%高で売買高、売買代金とも1位で、売買高5億株は東証1部全体のほぼ4分の1。森永乳業<2264>と森永製菓<2201>の経営統合が報じられ、コメントは「検討は事実だが現在当社として決定した事実はない」だが乳業は13.39%高で値上がり率2位、製菓は3.39%高で昨年来高値更新。乳業と製菓の経営統合の先輩の明治HD<2269>は1.70%高と連れ高した。
上場初日は初値がつかなかった札幌アンビシャスのフュージョンに初値がつき、公開価格1140円の2.51倍の2872円。同じく東証マザーズのユナイテッド&コレクティブは公開価格1620円の2.77倍の4500円だった。同時上場のレノバも合わせて3件とも資金吸収金額がむやみに大きくないため順調に初値を形成できた。これで2月の新規IPOは全て終了して5戦全勝の好成績。次回は1週おいて3月7日のロコンド<3558>になる(TOKYO PRO市場を除く)。3月は上場日が決まっているものだけで22件もある東京市場「春のIPOまつり」。
日経平均終値は87.92円安の19283.54円、TOPIX終値は-6.11の1550.14。売買高は21億株、売買代金は2兆729億円。値上がり銘柄数は708、値下がり銘柄数は1144。プラスはその他製品、その他金融、食料品、空運、鉱業、情報・通信、パルプ・紙の7業種。マイナスは26業種で、下位は鉄鋼、機械、非鉄金属、ガラス・土石、海運、保険など。上海総合指数は0.06%高だった。
今週の星取は2勝3敗。前週末17日の終値19234.62円から48.92円上昇して今週の取引を終えた。週間騰落は1月16~20日の週から●○●○●○と交互に並び、24日終値は1月13日の終値19287円と4円しか違わない。見事なボックス相場だが、上下の振幅は549円、460円、144円、48円と、だんだん小さくなっている。そんな「もちあいが収れんする」というパターンは、チャート分析の本によると上放れまたは下放れが間近なサインだとされている。春先の「一進一退」のトレンドにも、そろそろ終わりが近づいているとみて、いいのだろうか?
(編集担当:寺尾淳)