学校法人加計学園(岡山市)の大学への獣医学部新設を巡り「総理の御意向」「内閣府の最高レベルが言っている」などの文書について、文科省の再調査で省内に14文書が確認されたことが松野博一文部科学大臣から発表されたが、今月13日の参院農林水産委員会で自由党の森ゆう子議員の質問に答え、義家弘介文科副大臣が内部告発した職員を国家公務員法の守秘義務違反で告発するとも受け取れるかのような答弁をしたことに、民進党の蓮舫代表は15日「義家副大臣の発言は、まさに恐怖政治そのものの匂いを感じる」と非難した。
蓮舫代表は「善意で、あるいは組織を良くするために発言した人を守るのではなく、告発するというのは、これから先の職員の士気に当然影響が出る。『黙っていた方がいい』『余計なことは言わない方がいい』『見ざる・聞かざる・言わざる』ということにならざるを得ない。それが結果として国民の福祉、公益に値する行政になるのか、冷静に考えれば分かる話だ」と調査中の案件であっただけに、威圧とも受け取れる発言を強く批判した。
菅義偉官房長官は義家副大臣の発言(国会答弁)は「一般論で、法解釈を語ったもの」とし「個別の事案に関する個別の適用の有無ではない」と強調。
菅官房長官は「公益通報者保護制度については、特定の法令に違反するような通報対象事実を対象にしている。義家副大臣の発言も、こうした主旨を発言したものだろうと思っている」と威圧や委縮させる目的でのものでないとしたうえで「私も慎重であるべきだと思う。あの発言は、それ以上でも、それ以下でもないと思う」と解釈論を述べただけだとの趣旨を強調した。(編集担当:森高龍二)