防衛省は11日、米軍がMV―22オスプレイを国内で飛行させることに「米軍が安全な飛行は可能と説明していることに理解できる」と飛行を認める判断をした。北海道で始まった米軍海兵隊と自衛隊の合同訓練(訓練は今月10日から28日まで)にオスプレイが参加することになりそう。
この問題は、米軍普天間飛行場所属のMV―22オスプレイがオーストラリアで訓練中に墜落事故を起こし、3人が死亡したことを受け、防衛省が飛行の安全が確認されるまで国内で飛行しないよう自粛を求めていたもの。
防衛省は米側の報告を受け(1)今回の事故が、陸上への着陸よりはるかに複雑な、海上を移動中の艦船への着艦の最中に発生したものであること(2)米軍が事実関係及び事故発生までの状況を初期調査で確認し、MV-22の飛行は安全であると結論付けていること(3)MV-22に安全な飛行を妨げるような機械的、構造的及びシステム上の欠陥はないと米軍が認識していること(4)第31海兵機動展開隊が部隊の全隊員に対し安全及び運用の手順を再度徹底させたことを踏まえ「防衛省の知見に照らして、合理的な措置がとられている」と判断。その結果「米軍がMV-22の安全な飛行は可能と説明していることは理解できる」とした。
北海道での日米合同訓練へのMV-22オスプレイの参加時期については米軍と調整中だが、小野寺五典防衛大臣は沖縄県を14日に訪ね、翁長雄志知事と面談することになっていることから、知事との面談以降になるとみられている。(編集担当:森高龍二)