日本共産党の志位和夫委員長は3日開かれた国会前での憲法9条改憲反対集会で、自民党が提起している9条1項、2項をそのまま残し、3項で自衛隊を書き込むとしていることに「首相は『ただ(自衛隊の存在を)書くだけです。何も変わりません』というが『何も変わらない』なら、憲法を変える必要がない」と反論した。
そのうえで、志位委員長は「法律の世界では『後からつくった法律は、前の法律に優先する』これが一般原則とされている」と説明し「たとえ9条2項を残したとしても、後から『自衛隊を保持する』という項を付け加えたとすると、こちらが優先することになる。9条2項が死んでしまう」と9条2項(戦力不保持、交戦権否認)の条項が死文化することを訴えた。
志位委員長は「9条を9条たらしめている命は、2項にこそあるのでは。この項があったために、戦後、自衛隊は1人の外国人も殺さず、1人の戦死者も出してこなかった。2項が海外派兵を阻む壁となってたちはだかってきた。これを取り払ってしまったら、海外での無制限の武力行使が可能になってしまう。ここに安倍改憲の狙いがある。このような道は絶対に許すな。この声を広げよう」と自衛隊追記だけの意味ではないことを強く訴えた。(編集担当:森高龍二)