会計検査院が8日、安倍晋三総理に提出した2016年度決算検査報告で、沖縄防衛局が2015年7月から翌年10月までの間に民間会社と契約した海上警備費に約1億9000万円の過大支払いがあったことが分かった。会計検査院は防衛省が省内出先機関を含め適切な処理をするよう徹底したとして、業者に返納を求めるよう指示することはしていない。
会計検査院は沖縄防衛局と東京都内に本社を置くライジングセキュリティーサービスとの間で結ばれた海上警備業務3件(総額約46億2000万円)について調査。その結果、沖縄防衛局はライジング社が見積提出した1日の労務単価(3万9000円~5万9400円)の通常より1.7倍から2倍のものをそのまま採用して、警備員の労務費に12億①223万円を支払っていた。海上警備員に実際に支払われていた賃金は1日あたり9000円から1万円程度だった。
会計検査院は公共工事設計労務単価で計算すると10億2339万円になると指摘、1億8884万円は逓減できたとしている。(編集担当:森高龍二)