学校法人加計学園が運営する岡山理科大学に獣医学部開設を認める答申を大学設置・学校法人審議会(設置審)が林芳正文部科学大臣に9日行ったことを受け、野党筆頭理事の立憲民主党・辻元清美国対委員長と自民党の森山裕国対委員長が協議し、14日にも衆院文部科学委員会を開き、質疑することで合意した。
ただ、その後、衆院文部科学委員会の両党筆頭理事間での話し合いでは、与党側は質疑時間を3時間、与野党の質問時間配分を1対1にするよう提起し、質疑時間が短いうえ、1対1では90分しか野党側に与えられないなど、政府・与党側に、加計学園獣医学部設置に対する国民への説明責任を果たす考えがあるのかどうか。安倍晋三総理が「丁寧に説明する」とする姿勢と沿わない提案だった。
野党側は質問時間を7時間、時間配分は、これまで通り野党8、与党2で実施するよう強く求めた。加計疑惑では安倍晋三総理が議長を務める国家戦略特区での認可経緯が不透明で2015年に閣議決定した獣医学部新設4条件をクリアしたかどうかの説明も、政府側は客観的な資料を示しての説明は行っていない。
野党は今国会での審議に加計学園・加計孝太郎理事長の証人喚問や山本幸三前地方創生・規制改革担当大臣、松野博一前文部科学大臣ら関係者を参考人招致し、実質審議が行われるよう求めていく考えだ。(編集担当:森高龍二)