海外人材、「日本で働きたい」62.4%、希望しない理由「日本語」5割

2018年01月19日 06:57

画・海外人材、「日本て_働きたい」62.4%、希望しない理由

少子高齢化の中、人手不足感がピークに。海外人材にとって日本は魅力的か。人材サービス企業2社が海外人材1000人を対象に意識調査。「日本で働きたい」6割強も「英語情報少ない」「日本語できない」等の言語の壁

 政府の直近データによれば、2017年10月現在で求人倍率は1.55倍と高度成長末期の高い水準と同レベルまで達し、人手不足感が深刻化している。この高い倍率は、需要増大による求人の増加よりも求職者の減少という要因によるところが大きい。

予想されていたことではあるが、少子高齢化により生産年齢人口が減少することで日本産業の人手不足感はピークに達している。また、単に量的な不足のみでなく高度人材の不足など質的な面からも人材不足の問題が指摘されている。

政府や経済界は外国人労働者を誘致することで労働者不足の問題を解決しようと努力しているが、海外人材にとって日本は魅力ある国なのだろうか。

 人材サービス業のヒューマンリソシアとダイジョブ・グローバルリクルーティングが11日、海外で働くことに関心を持つ20~49歳の海外人材1000人を対象に「日本で働くことに関するアンケート調査」を17年9月に合同で実施し、その結果を公表した。

 調査結果によれば、海外で就労を希望する海外人材に複数回答で働きたい国を聞いたところ、62.4%が日本を働きたい国として選択した。海外人材にとって日本は働き先としては魅力がある国であると言えよう。

 日本で働きたいと答えた者のうち日本で就職するために行っている活動は、「情報収集」が25.6%、「求職活動」が45.2%と、具体的な活動を行っている者は7割に達している。

 情報源については「求人ポータルサイト」が74.8%で最多で、インターネットからの情報収集が多数を占めている。「日本で働くための情報は不足しているか」との問いには、「非常にそう思う」が20.8%、「ややそう思う」37.3%と「そう思う」の回答が約6割と「情報が不足している」と感じているようだ。

 「英語の情報が不足しているか」という問いには、「非常にそう思う」が34.6%、「ややそう思う」が38.4%で、両者で7割を超えている。日本を希望しない者にその理由を尋ねたところ、「日本語が出来ない」が49.7%と最も多く、日本での就労を希望しない大きな理由として言葉の壁が約半数を占めている。

 日本で働きたいという潜在的な希望はあるにもかかわらず、日本語という言葉の壁が抵抗要因として存在しているようである。海外人材を引き込むためには英語での情報提供をさらに増やすことが重要であると言える。(編集担当:久保田雄城)