小野寺五典防衛大臣は自衛隊法95条の2に基づき自衛隊が米軍等の艦船、航空機に対し防護任務にあたったことの情報公開について、年単位で前年実施分をNSCに報告し、その後に情報公開するとし、実施した直後に逐次に公表する考えのない旨、26日までの記者会見で示した。
記者団からは、戦闘行為につながる可能性もある極めて重要な案件であるのに、なぜ実施直後に公表しないのか、と繰り返し質問があったが、小野寺大臣は「わが方と米軍の様々な運用が分かってしまうこともある」などと理由をあげ、情報公開に「一定期間を置く」ことを強調した。
記者団が改めて、NSCに報告した直後に国民に公表するのは筋ではないかと質したが「米軍等の活動の影響や相手方との関係がある」などとして「一定期間の中で報告する」の一点張り。
記者団が事前公表や同時進行的な公表でなく、直後に公表する分については運用に関係ないと思うがとしたのにも「防護についての95条の2の運用に関わる指針の中で大臣からNSCに報告した後という形で前年の報告をするという方針を執らせていただいている」と突っぱねた。
記者団が、指針自体が間違っているのではないか。重要なことだから直後に公表すべきでは、とさらに質したのにも、小野寺大臣は「防衛省ということより、極めて重要なことなので、NSCに報告をし、その中で対応するということだと思う」と逐次に公表する考えのないことを伺わせた。(編集担当:森高龍二)