裁量労働拡大が社会要請?政府・自民姿勢変えず

2018年02月28日 07:28

 日本経済団体連合会の榊原定征会長が直近の記者会見でも改めて「今国会中に改正案を成立させてもらいたい。働き方改革の実現は社会の要請であり、経済界もこれを要望している」と社会の要請かどうかは客観的なデータが示されていないが、経済界として要望していることは明らかにした。

 榊原会長は「調査データのミスを是正し、明確にすることは必要だろうが、そのことばかり議論され、審議そのものが遅れることはあってはならない」と早期の成立を促した。

 一方、政府も自民党も働き方改革関連法案の今国会提出、成立を図る方針を変えていない。厚労省のデタラメデータを基に進めてきた経緯を踏まえ、立憲・民進・希望・共産・自由・社民の6党は裁量労働の実態を把握するための調査や今国会への裁量労働制拡大や高度プロフェッショナル制度創設を含む法案の提出を見送るよう強く求めている。与野党幹事長・書記局長会談で調整が図れるかどうか見通しがたっていない。(編集担当:森高龍二)