総理訪米前に補正予算成立へ協力要請 政府

2013年02月17日 15:02

 大型補正予算を審議する場は与野党逆転の参議院に審議を移して18日から始まる。世耕弘成内閣官房副長官は「参議院においても衆議院での審議時間と同じような審議時間をとる」としたうえで「補正予算はなるべく早く通して、景気対策としての意味を成していかねばならない。特に学校の耐震化はできるだけ早く発注していかないと」と春休みに工事ができるよう予算を早く通してほしい意向を強調。「安倍総理の訪米前に通してほしい」と2月21日夜までの予算成立に協力と理解を求めた。

 野党対応で鍵をにぎる民主党の輿石東参議院議員会長は「まだ、審議に入る前に、総理訪米前の21日にあげてくれというのは、参議院の存在自身を無視している発言だ」と不快感を示した。

 ただ、輿石氏は予算引き延ばし戦術については「そんなことは毛頭考えていない」と断言。「補正予算の性格から、年度内の予算執行ということを十分踏まえて対応していくつもりだ」とし「国民のために問題点を洗い出し、景気回復につながる審議ができればと思っている」とした。

 自民党の中曽根弘文参議院議員会長は「審議においては衆議院なみの時間を確保することが必要だと思っている」としたうえで、総理が日米信頼関係の再構築や北朝鮮問題などにより集中できるよう、訪米前に補正予算の成立を図らせてほしいとの旨を語った。17日のNHK日曜討論で語った。(編集担当:森高龍二)