辺野古への移設が唯一の解決策と岩屋防衛相

2018年10月28日 08:32

 沖縄県名護市辺野古への普天間代替基地建設に沖縄県民が直接、賛否の意思表示をするための「県民投票条例」が26日、沖縄県議会で可決したことについて、岩屋毅防衛大臣は同日の記者会見で「個々の取組について防衛省としてコメントすることは控えたい」としたうえで「私どもは普天間の危険性を除去し、返還を成し遂げる目標のために、一つ一つ前に進んでいきたい。あらゆる機会を通じ沖縄側に丁寧に説明していきたいと思っている」とし「私を含めて政務三役も必要とあらば、現地に出かけたい」と沖縄訪問も含め、理解を得ていきたいとの姿勢を示した。

 また、沖縄防衛局は辺野古沿岸の埋め立て承認を県が取り消したのを受け、国土交通大臣に執行停止の申し立てをしているが、条例の公布から6か月以内に実施される県民投票の結果を待つ考えはないかとの記者団の問いに、岩屋大臣は「本件の承認撤回の処分によって沖縄防衛局が埋め立てをできなくなっている。この状況がいつ解消されるかわからないという状態が続いているので、この事態から生じる損害を避けるための緊急の必要があると考えている」とした。

岩屋大臣は「まずは国交省の審査結果を待ちたい。その結果を受けて今後のことは判断していきたい」と述べ、県民投票の結果を待つ余裕のなさをうかがわせた。

 また、記者団が県民投票でどちらの結果になっても辺野古への代替施設建設に変わりないという考えか、との問いには「仮定のお話になるのでコメントを控えたい」と答えなかったが、一方で「辺野古への移設が唯一の現実的な解決策であるという考え方に変わりはありません」と述べた。(編集担当:森高龍二)