日産の新軽自動車EV「SAKURA」発表 233.3万円から 補助金55万円を使えば…

2022年05月22日 08:53

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リアル&オンラインの両開催となった日産の新型軽EV「SAKURA」の発表会 その約2時間前にはSAKURAを製造する三菱自の水島製作所からオフライン式を中継した

 日産自動車は、今後の日本のモビリティ社会を変革する軽自動車規格の新型電気自動車「日産SAKURA(サクラ)」を発表し、本年夏に発売するとした。

 「SAKURA」は、100%電気で走るまったく新しい軽のピュアEV。軽自動車独自の小回り性能を持ち、「日産リーフ」の開発で培った技術をフルに投入した電気自動車の身上である静粛性、力強くなめらかな加速力が特徴だ。

 また、軽自動車として初のADAS(先進運転支援技術)「プロパイロットパーキング」搭載。コンパクトなボディを維持しながら、通勤や買い物など日常のドライブに十分な航続距離と広々とした室内空間を確保し、比較的手の届きやすい価格で提供する。

 車種構成は「S」「X」「G」の3グレードで駆動パワートレーンやバッテリー容量などは同じ。価格はそれぞれ233.3万円、239.91万円、294.03万円だ。

 日産副社長の星野朝子氏は、「サクラは、リーフ、アリアに続く、量販乗用車モデルとなる電気自動車です。軽自動車市場に投入するこの電気自動車は日本の自動車市場の常識を変えるゲームチェンジャーとなり、電気自動車の普及促進に弾みをつける存在になると確信しています」と発表会の会場で自信たっぷりに語った。

 さらに車名の「SAKURA」は、「日本の電気自動車の時代を彩り、代表するクルマとなってほしい」という願いから、日本を象徴する花に由来し、社内公募により決めたとも。

 軽自動車のターボエンジン車に比べて約2倍、2リッターNAエンジン並みの最大トルク195Nmを発揮するモーターと、高度な制御技術により実現した素早い加速により、高速道路の合流も無理なくスムーズにこなすという。また、モーターの構造を最適化することにより、軽自動車としては最高水準の静粛性を実現した。

 SAKURAは、日産リーフにも搭載している最先端のリチウムイオンバッテリーを駆動用に搭載した。搭載効率を高めるユニバーサルスタック構造により、広い室内空間を確保しながら、最大180km(WLTCモード)と、日常生活に十分な航続距離を確保、高い信頼性を実現した。

 また、EVバッテリーに蓄えた電気を自宅へ給電することで、家庭の電力として使用することも可能。いわゆるV2H(Vehicle to Home)で、もしもの時の「蓄電池」となり、非常時には一戸建て約1日分の電力を賄うことができる。

 また、軽自動車の小回り性能(最小回転半径4.8m)とあわせて、日常のあらゆるシーンで快適に運転できる。さらに、重量物である駆動用バッテリーを車体中央の床下に置き、低重心化により車体の安定性を高め、平行段差通過時などでも高い乗り心地性能を提供する。

 ドライブモードは「Eco」「Standard」「Sport」の3つから選ぶことができ、シーンに合わせた運転が楽しめる。また、アクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできるe-Pedal Stepの搭載により、加減速を繰り返す市街地走行、なめらかな減速が必要な雪道などでの運転も快適だという。

高速道路の単一車線での運転支援技術「プロパイロット」の採用に加え、駐車時にステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを自動で制御する「プロパイロット パーキング」を軽自動車において初搭載しました*1。街中から高速道路、さらには駐車場に至るまで、先進技術が運転をサポートする。(編集担当:吉田恒)