清水建設、第1四半期営業利益11.8%増 大型工事進捗で本業改善、通期予想を上方修正

2026年07月30日 17:25

今回のニュースのポイント

清水建設が30日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比9.3%増の4,828億円、営業利益は11.8%増の192億円となりました。大型工事の進捗や採算改善により本業の営業利益が増加した一方、清和綜合建物の持分法適用に伴う負ののれん相当額(355億円)や株式売却益の計上により、経常利益は201.0%増、四半期純利益は396.5%増となりました。同社はこの特殊要因を反映し、通期の経常利益と純利益の予想を上方修正しました。

本文
 清水建設が7月30日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)の連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比9.3%増の4,828億円、営業利益が同11.8%増の192億円となりました。経常利益は同201.0%増の556億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同396.5%増の552億円へと急拡大しています。

 本業の稼ぐ力を示す営業利益の増加は、建築・土木における手持ちの大型工事が順調に進捗し、完成工事高が増加したことが主因です。あわせて工事採算の改善が進み完成工事総利益が伸びたことで、資材価格の高止まりや人件費上昇といったコスト圧力を吸収し、本業の収益性が着実に改善しました。

 一方で経常利益と四半期純利益が大幅増となった背景には、一過性の特殊要因があります。清和綜合建物の株式を追加取得して持分法適用関連会社化したことに伴い、会計上の「負ののれん相当額」355億円を持分法による投資利益(営業外収益)として計上しました。さらに、政策保有株式の縮小に伴う投資有価証券売却益(特別利益)が増加したことも最終利益を押し上げました。

 この特殊要因を反映し、同社は2027年3月期の通期連結業績予想を修正しました。経常利益を従来予想比355億円増の1,835億円(前期比50.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益を355億円増の1,655億円(同30.7%増)へそれぞれ引き上げています。なお、本業の進捗を示す売上高(2兆3,100億円)および営業利益(1,530億円)の予想に変更はありません。また、負ののれん相当額は現金の流入を伴わない会計上の利益であるため、年間配当予想(1株当たり77円)も従来計画を据え置いています。

 今後は、手持ち大型工事の着実な工事進捗と採算性の維持・改善が継続するかや、建築資材価格や労務費の変動動向が本業の業績を左右する焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)