東京電力、第1四半期は経常利益89%減 燃料価格高騰が収益圧迫

2026年07月30日 10:08

今回のニュースのポイント

東京電力ホールディングスが発表した2026年度第1四半期(2026年4〜6月)連結決算は、売上高が前年同期比3.9%増となったものの、本業の儲けを示す営業損益は赤字へ転落し、経常利益も同88.7%減(約89%減)と大きく減少しました。販売電力量の減少に加え、燃料価格や卸電力市場価格の上昇に伴う調達費用の増加が収益を圧迫した形です。

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 東京電力ホールディングスは7月29日、2026年度第1四半期(2026年4〜6月)の連結決算を発表しました。売上高は前年同期比3.9%増の1兆4,811億円となりましたが、営業損益は342億円の赤字(前年同期は646億円の黒字)に転落しました。経常利益は同88.7%減の114億円にとどまっています。一方で、親会社株主に帰属する四半期純損益は97億円の赤字(前年同期は8,576億円の赤字)となりました。前年同期に計上した災害特別損失の反動減などにより、赤字幅は大きく縮小しました。

 今回の決算で増収となった要因は、送配電事業を担う東京電力パワーグリッド(PG)において、燃料や卸電力市場価格の高騰に伴う需給調整関連の売上が増加したためです。しかし利益面では、小売事業を担う東京電力エナジーパートナー(EP)およびPGの両セグメントで、燃料価格や卸電力市場価格の上昇に伴い電気の調達費用が増大したことが大きく影響しました。

 電力会社の事業構造は、単に「電気を多く売れば利益が増える」という単純な仕組みではありません。販売量に加えて、発電に用いる燃料の輸入価格や、卸電力取引市場でのスポット価格、需給調整費用といった「調達コスト」の動向に収益が直接左右される特徴を持ちます。今回の決算においても、売上自体は伸びたものの、調達単価の上昇が利益を圧迫する構造が明確に示されています。

 事業会社(セグメント)ごとの動向を見ると、置かれた環境の違いが際立っています。送配電を担う東京電力パワーグリッド(PG)は、需給調整に係る費用の増加などが響き、経常損益が312億円の赤字(前年同期は224億円の黒字)となりました。また、小売を担う東京電力エナジーパートナー(EP)も、小売販売電力量の減少や電力調達単価の上昇により、経常損益は509億円の赤字(前年同期は306億円の黒字)へ落ち込んでいます。一方、再生可能エネルギーを手掛ける東京電力リニューアブルパワー(RP)は、卸電力販売の増加などにより、経常利益が同19.5%増の281億円と堅調を維持しました。

 今後の見通しについて同社は、2026年度通期の業績予想を「未定」としています。燃料価格や卸電力市場価格、為替など、収益を左右する外部環境の先行きには不確実性が残っており、今後の動向が引き続き注視されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)