椿本チエイン、第1四半期営業利益57.4%増 設備投資需要と大同工業連結効果で大幅増益

2026年07月30日 17:58

今回のニュースのポイント

椿本チエインが30日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比30.2%増の850億5,000万円、営業利益が同57.4%増の51億6,300万円となりました。AI・デジタル化や省力化に向けた設備投資需要の拡大に加え、大同工業の連結子会社化が収益を大きく押し上げました。一方で、前年同期に計上した投資有価証券売却益の反動や今期の事業再編損計上により、親会社株主に帰属する四半期純利益は3.1%減にとどまりました。通期業績予想は据え置いています。

本文
 椿本チエインが7月30日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)の連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比30.2%増の850億5,000万円、営業利益が同57.4%増の51億6,300万円、経常利益が同60.0%増の69億6,500万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比3.1%減の43億5,600万円となっています。

 大幅な増収と営業・経常増益を達成した背景には、世界的なAI・デジタル関連投資や人手不足に対応した省力化・自動化投資の旺盛な需要があります。工場の自動化や物流システムに向けた各種チェーンおよび動力伝達機器の販売が堅調に推移し、主要セグメントがいずれも増収を確保しました。

 特に業績を牽引したのが、大同工業の連結効果を取り込んだ「モビリティ」セグメントです。日本や環インド洋地域で自動車エンジン用タイミングチェーンシステムの販売が増加したことに加え、大同工業の連結子会社化により二輪車用部品などの販売が新たに加わりました。これにより同セグメントの売上高は332億900万円(前年同期比48.5%増)、営業利益は32億2900万円(同54.1%増)と大幅な伸びを示しました。また、動力伝達機器を手掛ける「パワートランスミッション」も売上高が343億3,900万円(同17.6%増)、営業利益が37億900万円(同10.9%増)と順調でした。

 一方で、四半期純利益がわずかに減益となった要因は会計上の特殊要因によるものです。前年同期に投資有価証券売却益18億2,600万円(特別利益)を計上していた反動に加え、当第1四半期に事業再編損9億600万円を特別損失として計上したことが最終利益を下押ししました。本業の稼ぐ力を示す営業利益・経常利益は大幅に拡大しており、事業そのものの収益性は着実に高まっています。

 2027年3月期の通期連結業績予想は従来計画を据え置いています。通期の売上高は前期比18.3%増の3,500億円、営業利益は同18.2%増の255億円、経常利益は同4.8%増の260億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同25.9%増の220億円を見込んでいます。年間配当予想についても1株当たり80円(中間40円、期末40円)を変更していません。

 今後は、省力化・自動化需要の持続性や物流業界向けシステムの受注動向、大同工業とのシナジー効果の進捗が年間目標の達成に向けた焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)