今回のニュースのポイント
第一三共が発表した2027年3月期第1四半期決算は、売上収益が5,747億円と前年同期比21.1%増となった一方、親会社の所有者に帰属する四半期利益は686億円と19.7%減少した。主力の抗がん剤「エンハーツ」や「ダトロウェイ」の販売拡大に加え、円安も売上を押し上げた。一方で、欧州事業再編に伴う費用の計上や販売・研究開発投資の増加が利益を圧迫した。
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第一三共株式会社が7月31日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の連結決算(IFRS会計基準)は、売上収益が前年同期比21.1%増の5,747億40百万円と大幅な増収となりました。一方、本業の収益力を示すコア営業利益は1,072億65百万円(同6.2%増)と増益を確保したものの、事業再編費用の計上等により営業利益は850億97百万円(同12.0%減)、最終利益にあたる親会社の所有者に帰属する四半期利益は686億37百万円(同19.7%減)となりました。
売上を強力に牽引したのは、グローバルで拡大が続く抗がん剤「エンハーツ」や「ダトロウェイ」などの主力製品です。がん領域を中心とした海外市場での販売伸長に加え、円安による為替のプラス効果(売上押し上げ影響419億円)も大きく寄与しました。
一方で利益面では、将来の成長に向けた積極的な投資や一時的な費用が押し下げ要因となりました。アストラゼネカとの利益配分(プロフィット・シェア)の増加に伴う販売費の膨らみや、次世代ADC(抗体薬物複合体)をはじめとする研究開発費の増加に加え、当四半期にEU(欧州)スペシャルティビジネスユニットの事業再編費用を計上したことが影響しました。ただし、こうした先行投資や一時費用を除いたコア営業利益は増益を維持しており、本業の収益力は力強さを保っています。
こうした足元の売上好調と円安推移を踏まえ、同社は通期の連結業績予想を見直しました。通期の売上収益を従来予想から600億円引き上げ2兆3,400億円(前期比10.2%増)へ上方修正しました。親会社の所有者に帰属する当期利益は税負担の増加等を見込み2,510億円(同10.3%増)を予想しています。年間配当予想は1株当たり100円(中間50円、期末50円)を据え置きました。
今後は、エンハーツの世界販売拡大の勢いが維持できるかに加え、ダトロウェイをはじめとする新薬の適応拡大や研究開発投資の進展が注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













