今回のニュースのポイント
東洋紡が6日発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、AIサーバー向け電子材料や液晶関連フィルムの販売拡大などを背景に増収増益となりました。営業利益は前年同期比28.1%増の71億3,200万円を確保しました。また、同社は中東情勢の影響からこれまで未定としていた通期の連結業績予想および配当予想を新たに公表し、年間配当予想を40円(期末一括40円)に設定しました。
本文
東洋紡が6日発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比7.3%増の1,103億7,300万円、営業利益が同28.1%増の71億3,200万円、経常利益が同55.3%増の66億2,600万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同95.3%増の30億7,200万円となり、主要利益項目が大幅に伸びました。
業績を牽引したのは、AI関連需要を取り込んだフィルム事業と環境・機能材事業です。フィルム事業は、積層セラミックコンデンサ(MLCC)用の離型フィルムがAIサーバー向けに順調に拡大したほか、液晶偏光子保護フィルム「コスモシャインSRF」の強い需要に支えられ、セグメント利益が同29.0%増の51億6,900万円へ伸長しました。環境・機能材事業も、自動車向けのエンジニアリングプラスチックや海外向け電子材料用の工業用接着剤「バイロン」、需要が回復した高機能ファイバー「ザイロン」などが好調に推移し、セグメント利益が同90.2%増の27億8,300万円と大幅な増益を達成しました。
一方で、ライフサイエンス事業は医薬品製造受託の販売減少や原燃料高が響き、4億7,800万円の営業損失(前年同期は1億6,400万円の営業利益)に転落しました。繊維事業も中東向け特化生地の販売減少やコスト増により3億6,300万円の営業損失(同8,300万円の営業損失)となり、苦戦が続いています。
同社はこれまで中東情勢の緊迫化に伴う影響算定の難しさから「未定」としていた2027年3月期の通期連結業績予想および配当予想を公表しました。公表された通期計画は、売上高4,350億円(前期比3.2%増)、営業利益230億円(同17.6%増)、経常利益185億円(同19.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益70億円(同437.4%増)とし、年間配当予想は前期と同額の40円(期末一括40円)を見込んでいます。
今後は、好調なAI関連フィルムや高機能材料の需要持続性に加え、苦戦するライフサイエンスや繊維事業の収益改善動向が通期計画の達成に向けたポイントとなります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













