三菱製紙、第1四半期営業黒字転換 構造改革効果で収益改善

2026年08月06日 17:45

今回のニュースのポイント

三菱製紙が6日発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高こそ前年同期を下回ったものの、ドイツ連結子会社における事業構造改革の効果発現や全社でのコスト削減が進み、営業利益・経常利益ともに前年同期の赤字から黒字へ転換しました。営業利益は3億9,300万円(前年同期は12億2,100万円の営業損失)を確保しました。また、政策保有株式の売却益を計上したことで、親会社株主に帰属する四半期純利益も21億5,900万円の黒字(前年同期は13億1,600万円の純損失)となりました。2027年3月期通期の連結業績予想は据え置いています。

本文
 三菱製紙が6日発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比2.1%減の386億2,000万円となったものの、営業利益が3億9,300万円(前年同期は12億2,100万円の営業損失)、経常利益が6億1,100万円(前年同期は10億9,300万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が21億5,900万円(前年同期は13億1,600万円の純損失)となり、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益はいずれも前年同期の赤字から黒字へ転換しました。

 本業の収益性が改善した背景には、海外事業における構造改革の進展とグループ全体での徹底したコスト削減があります。ドイツの連結子会社(三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbH)で前期に実施した希望退職などの事業構造改革効果が発現したほか、全社的な生産効率化が寄与し、原燃料価格の高騰を吸収して営業黒字化につながりました。セグメント別では、機能商品事業がドイツ事業の収益改善や蓄電デバイス用セパレータ・水処理膜基材などの伸びによりセグメント利益8億3,200万円(前年同期は2,400万円)と大幅な増益となりました。

 また、四半期純利益の黒字化には政策保有株式の売却益計上が大きく寄与しました。退職給付信託株式の売却などを進めた結果、政策保有株式の純資産に対する保有率は16%へと低下し、目標として掲げていた「純資産比20%以下」を前倒しで達成しました。同社は今後、信託資産の一部返還等に伴う資金を成長投資や株主還元への活用を検討しています。

 通期の連結業績予想については従来計画を据え置きました。通期計画は売上高1,750億円(前期比11.1%増)、営業利益60億円、経常利益60億円、親会社株主に帰属する当期純利益65億円を見込んでいます。年間配当予想も20円(中間7円、期末13円)を維持しています。

 今後はドイツ事業での構造改革効果の定着や高砂工場などでの高付加価値製品への転換、新製品の拡販状況が通期計画の達成に向けた鍵となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)