クラレ、今期売上高予想を8800億円へ上方修正 中間は増収増益で推移

2026年08月07日 12:40

今回のニュースのポイント

クラレが7日発表した2026年12月期中間連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比7.8%増の4,310億3,500万円、営業利益が同9.8%増の288億3,900万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同1.4%増の142億3,000万円となり、増収増益を確保しました。イソプレンや機能材料、繊維などの各セグメントで収益改善が進んだことが大きく寄与しました。これに伴い、通期の連結業績予想について売上高を従来の8,500億円から8,800億円(前期比8.9%増)へと300億円上方修正しました。営業利益予想(700億円、同18.9%増)などの各利益項目および年間64円(記念配当10円含む)の配当予想は従来の見通しを維持しています。素材セクターでは東レや東洋紡、日本触媒、三菱ガス化学など大手各社との比較でも、クラレの売上高予想引き上げや利益計画の維持は収益動向を測る材料となりそうです。

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 クラレが7日発表した2026年12月期中間連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比7.8%増の4,310億3,500万円、営業利益が同9.8%増の288億3,900万円、経常利益が同22.1%増の259億8,400万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同1.4%増の142億3,000万円となり、主要すべての損益項目で増収増益を達成しました。

 セグメント別の動向では、主力のビニルアセテート事業が売上高2,171億3,800万円(前年同期比7.0%増)を確保したものの、原燃料価格高騰に伴う価格改定の遅れや一部製品の操業度低下により営業利益は253億8,100万円(同15.0%減)にとどまりました。一方でイソプレン事業は、耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」の拡販や前期の減損に伴う減価償却費減少などが奏功し、売上高458億8,300万円(同14.9%増)、営業利益17億8,800万円(前年同期は13億1,100万円の営業損失)と黒字転換を果たしました。また、機能材料事業も歯科材料や活性炭の需要が堅調に推移し、営業利益が48億8,400万円(同184.9%増)と大きく伸びたほか、繊維事業も人工皮革「クラリーノ」の需要回復で営業利益41億9,600万円(前年同期は5,700万円の営業損失)と黒字化し、全体を力強く押し上げました。

 財務面では、当中間連結会計期間末の総資産が前連結会計年度末比473億1,100万円増の1兆3,508億2,300万円となりました。自己株式の取得・消却や為替換算調整勘定の増加などを反映し、自己資本比率は前年度末の57.0%から55.9%へ推移したものの、引き続き健全な財務基盤を維持しています。キャッシュ・フロー面でも営業活動によるキャッシュ・フローで590億3,100万円の収入(前年同期は421億6,200万円の収入)を確保しました。

 2026年12月期の通期連結業績予想につきましては、足元の堅調な販売動向を踏まえて見直しを行いました。通期の売上高予想を従来予想の8,500億円から8,800億円(前期比8.9%増)へ300億円増額修正しました。一方、通期の営業利益予想(700億円、同18.9%増)、経常利益予想(640億円、同24.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益予想(400億円、前期の約5.3倍)は従来の見通しを据え置いています。年間配当予想についても、中間32円、期末32円の合計64円(普通配当54円、記念配当10円)を変更せず維持しています。

 今回の決算は、高機能素材を中心とした販売拡大と収益性改善が進んでいることを示す結果となりました。素材セクターでは東レや東洋紡、日本触媒、三菱ガス化学など大手各社との比較でも、クラレの売上高予想引き上げや利益計画の維持は、同セクター全体の収益動向を測る重要な材料となりそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)