川崎重工、今期最終益予想を1150億円へ上方修正 最高益見通しを引き上げ

2026年08月07日 11:54

今回のニュースのポイント

川崎重工業が7日発表した2027年3月期第1四半期(4~6月)連結決算(IFRS)は、パワースポーツ&エンジンや航空宇宙システム、精密機械・ロボットの各事業が牽引し、売上収益が前年同期比11.3%増の5,435億7,600万円、本業の儲けを示す事業利益が同74.3%増の357億5,200万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同269.0%増の156億6,300万円(前年同期の約3.7倍)と大幅な増収増益となりました。同社は通期の親会社所有者帰属当期利益予想を従来の1,100億円から1,150億円(前期比6.3%増)へ上方修正し、過去最高益の見通しを引き上げました。売上収益(2兆5,600億円)や事業利益(1,800億円)などの通期予想、および年間40円(株式分割後)の配当予想は据え置いています。

本文
 川崎重工業が7日発表した2027年3月期第1四半期(4~6月)連結決算(IFRS)は、売上収益が前年同期比11.3%増の5,435億7,600万円、事業利益が同74.3%増の357億5,200万円、税引前利益が同106.8%増の347億9,800万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同269.0%増の156億6,300万円となり、主要利益項目で前年同期を大きく上回る幅広の増益を達成しました。

 セグメント別の動向では、パワースポーツ&エンジン事業や航空宇宙システム事業などが大幅増益となり全体を大きく押し上げました。パワースポーツ&エンジン事業は、売上収益が1,707億3,800万円(前年同期比6.5%増)、事業利益が192億2,600万円(同139.1%増)と高水準の伸びを示しました。また、航空宇宙システム事業も売上収益1,376億1,200万円(同35.5%増)、事業利益16億9,200万円(同101.2%増)と力強く回復しました。精密機械・ロボット事業も売上収益695億9,400万円(同22.2%増)、事業利益52億7,100万円(同124.5%増)と好調に推移しました。

 一方、エネルギーソリューション&マリン事業は売上収益が869億1,300万円(同10.1%減)となったものの、利益率の改善等により事業利益は120億8,700万円(同23.8%増)を確保しました。車両事業は売上収益601億3,500万円(同8.9%増)を確保したものの、事業利益は4億8,000万円(同86.9%減)と減益にとどまり、セグメント間で一部明暗が分かれました。

 財務面では、当第1四半期末時点の資産合計が前期末比590億3,200万円減の3兆2,655億9,100万円となった一方、親会社所有者帰属持分比率は前期末の26.4%から27.1%へ上昇しました。キャッシュ・フロー面では、営業活動によるキャッシュ・フローで284億2,200万円の収入(前年同期は77億5,300万円の収入)を確保し、四半期末の現金及び現金同等物残高は732億9,300万円となっています。

 通期の連結業績予想につきましては、親会社の所有者に帰属する当期利益予想を従来予想の1,100億円から1,150億円(前期比6.3%増)へ50億円上方修正し、過去最高益の見通しをさらに引き上げました。なお、売上収益(2兆5,600億円、前期比10.8%増)、事業利益(1,800億円、同24.0%増)、税引前利益(1,570億円、同7.9%増)の予想は従来の計画をそのまま据え置いています。年間配当予想(中間20円、期末20円の合計40円:2026年4月1日付の株式分割考慮後)についても変更ありません。

 同社は今年7月に海外新株式発行およびユーロ円建転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行を実施し、総額約1,900億円規模の資金調達を行いました。今後は、航空機・ガスタービン・ロボット等の生産基盤強化や液化水素サプライチェーン構築等の成長投資を進めるなか、主力事業の収益性を維持しながら、上方修正した通期業績予想を達成できるかが注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)