有効求人倍率1.18倍の裏で求人に明暗 電子部品43.7%増、宿泊・飲食10.7%減

2026年08月28日 11:53

男性写真

求人・雇用のイメージ。7月の有効求人倍率は1.18倍で横ばいとなった一方、電子部品など製造業の一部分野では新規求人が大幅に増加した

今回のニュースのポイント

厚生労働省が28日に発表した2026年(令和8年)7月の一般職業紹介状況では、有効求人倍率(季節調整値)が1.18倍と前月から横ばいとなりました。しかし、求人の内訳を見ると産業ごとの動きは大きく分かれています。新規求人数(原数値)全体が前年同月比0.8%減となるなか、製造業は6.8%増となり、電子部品・デバイス・電子回路製造業(43.7%増)や情報通信機械器具製造業(30.5%増)で大幅な増加を記録しました。一方で、宿泊業・飲食サービス業は10.7%減、卸売業・小売業は7.3%減と対照的な推移を示しています。

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 厚生労働省が28日に公表した2026年7月の「一般職業紹介状況」によると、有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍となり、前月と同水準で横ばいとなりました。しかし、その内実をたどると、企業側の求人動向は産業によって大きく分かれる結果となっています。

 7月の新規求人数(原数値)は全体で前年同月比0.8%減となりました。このなかで伸びが目立ったのが製造業です。製造業全体の新規求人数は前年同月比6.8%増となりましたが、さらに細かな産業分類で見ると、特定の分野で大幅な増加が記録されています。

 新規求人数の前年同月比増減率を見ると、電子部品・デバイス・電子回路製造業が43.7%増、情報通信機械器具製造業が30.5%増、生産用機械器具製造業が16.7%増となりました。このほか、プラスチック製品製造業が18.0%増、非鉄金属製造業が15.5%増、電気機械器具製造業が12.0%増、金属製品製造業が9.2%増、輸送用機械器具製造業が8.5%増と、製造業の幅広い分野で前年同月の求人水準を上回っています。

 これとは対照的に、求人数の減少が際立った産業もあります。宿泊業・飲食サービス業の新規求人数(原数値)は前年同月比10.7%減となりました。また、卸売業・小売業も同7.3%減となり、その内訳は卸売業が5.6%減、小売業が7.9%減となっています。このほか、生活関連サービス業・娯楽業が6.5%減、情報通信業が4.7%減と前年同期を下回る推移を見せました。

 求人と求職の全体バランスにも変化が生じています。季節調整値で見ると、7月の月間有効求人数は前月比0.1%減とわずかに減少したのに対し、月間有効求職者数は前月比0.6%増と増加しました。

 原数値による前年同月比の比較では、月間有効求人数が2.3%減となった一方、月間有効求職者数は0.9%増となり、新規求職申込件数も2.7%増えました。求人側と求職側で異なる動きがみられます。

 雇用形態別では、正社員の有効求人倍率(季節調整値)が1.00倍となり、前月と同水準、前年同月(1.02倍)からは0.02ポイント低下しました。なお、同統計の正社員有効求人倍率は、正社員の月間有効求人数を「パートタイムを除く常用の月間有効求職者数」で割って算出されています。この求職者数には派遣労働者や契約社員を希望する人も含まれているため、厚生労働省は「厳密な意味での正社員有効求人倍率より低い値となる」と注記しています。

 全体の有効求人倍率は1.18倍と動かず、新規求人倍率は6月の2.16倍から7月は2.10倍へ0.06ポイント低下しました。しかし、全体の指標が横ばいであっても、製造業の一部分野で新規求人が大幅に増える一方、宿泊業・飲食サービス業や卸売業・小売業では前年同月を下回るなど、産業によって求人の動きは大きく異なっています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)