30代未婚者、生活満足度低く孤独・孤立感高い傾向 6.8万人の途中集計

2026年09月01日 07:41

イメージ8

都市で暮らす人のイメージ。こども家庭庁の途中集計では、男女とも未婚の30代で生活満足度が低く、孤独・孤立感が高い傾向がみられた

今回のニュースのポイント

こども家庭庁が8月24日に公表した「若者10万人の総合調査(途中経過)」から、30代未婚者の生活実態を分析したデータによると、30代未婚者は既婚層と比べて生活満足度が低く、孤独・孤立感が高い傾向が確認されました。さらに、「事情があって今の家から出て暮らせない」とする回答が男女とも30代未婚者で35%を超えたほか、住宅環境への不満や、生活上のさまざまな場面で相談・頼れる人がいないとする割合も既婚者より高い水準を示しました。結婚の有無を直接的な原因と断定せず、30代未婚者を取り巻く生活環境や人間関係の状況が多角的に示されています。

本文
 こども家庭庁は8月24日、全国の15歳から39歳までを対象とした「若者10万人の総合調査」の途中経過(有効回答数6万7905人)を公表しました。本調査は回答者の約6割を女性が占め、年齢階級ごとの回収数にも偏りがあるため、こども家庭庁は全体の数値を参照する際の留意を求めています。このうち30代未婚者の回答を既婚者や他世代と比較・分析した結果、生活満足度や孤独感、住居環境、人間関係における特徴的な傾向が明らかになりました。

現在の生活全体に対する満足度(10点満点評価)を見ると、未婚男性の30〜34歳で4.90点、35〜39歳で4.62点、未婚女性の30〜34歳で4.98点、35〜39歳で4.77点となり、いずれも5点を下回りました。これに対し既婚層の平均点は、30代男女ともに6点台(男性30歳 〜34歳で6.36点、女性35〜39歳で6.17点など)で推移しており、未婚30代の生活満足度が低い傾向が観察されました。

 また、「孤独であると感じる」と回答した割合(「たまにある」「時々ある」「しばしばある・常にある」などの合計)は、未婚男性の30〜34歳で71.1%、35〜39歳で71.2%、未婚女性の30〜34歳で73.7%、35〜39歳で74.4%に達し、7割を超えました。既婚層での同回答割合(30代男女で50.6%〜59.2%)と比較すると、未婚者でより高い割合が示されています。

 日常的な困り事に関する設問でも、既婚者と未婚者の間で傾向の差異が見られました。「人づきあいがうまくいかない」「人と恋愛関係になることが難しい」「人を信頼することが難しい」といった人間関係に関する項目について、既婚者よりも未婚者の方がより課題を感じていると回答しています。

 住居環境に関する分析では、男女を問わず30代未婚者において「事情があって今の家から出て暮らせない」と回答した割合が35%を超えました。なお、この項目は全回答者ではなく、同居している人がいる回答者5万218人を対象に集計されたものです。住居に関する不満の質についても差が見られ、「住居の金銭的負担(家賃・ローン等)が大きい」と感じる割合は既婚者で高かった一方、30代未婚者では「住宅の環境がよくない(狭い、古いなど)」と感じる割合が既婚者よりも高くなっています。

 生活上のさまざまな問題が生じた際の「相談先・頼り先」についても、年齢階級が高くなるほど頼れる人がいなくなる傾向が見られたほか、家族問題、金銭トラブル、病気や引っ越し時の人手不足といった各場面において、「相談・頼れる人がいない」と答えた割合は既婚者よりも未婚者で高くなっています。

 今回の途中集計では、30代未婚者において生活満足度の低さや孤独感、住居環境への不満、相談相手の不在といった多様な生活状況が提示されました。こうした婚姻状況別の違いを、住居環境や人とのつながりなども含めて今後どのように詳細分析し、政策に反映していくかが注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)