今回のニュースのポイント
こども家庭庁が8月24日に公表した「若者10万人の総合調査(途中経過)」によると、未婚者4万3529人のうち「結婚するつもりはない」と回答した割合は35.1%となりました。一方で「すぐにでも」「2〜3年以内」「5年以内」「いずれは」と結婚を希望する回答も合わせて6割を超えました(実人数合計では64.9%)。結婚のハードルとしては「安定した結婚生活を送れる収入への不安」(40.0%)が最多となったものの、経済面以外にも「自由時間・趣味時間の減少」(34.4%)や「出会いのなさ」(32.6%)など複数の項目が挙げられ、結婚をめぐる意識が一様ではないことがうかがえます。
本文
こども家庭庁は8月24日、全国の15歳から39歳までの若者約10万人を対象に実施している「若者10万人の総合調査」の途中経過(7月23日時点、有効回答数6万7905人)を公表しました。このうち未婚者4万3529人の回答を集計した結果、若年層の結婚に対する意向や直面しているハードルの具体像が明らかになりました。なお、回答者は女性が62.2%を占め、年齢階級ごとの回答者数にも差があることから、こども家庭庁は全体の値を参照する際には留意が必要としています。
未婚者に対して結婚への意欲を尋ねたところ、「すぐにでも結婚したい」が9.5%、「2〜3年以内に結婚したい」が10.3%、「5年以内に結婚したい」が7.7%、「いずれは結婚したい」が37.5%となり、結婚を希望する回答は合わせて6割を超えました。実人数で合計すると2万8260人となり、未婚者全体の64.9%に相当します。一方で「結婚するつもりはない」との回答は35.1%(1万5269人)となり、約3.5人に1人が結婚を予定していないと回答しています。
結婚に向けた具体的な障壁(複数回答)について見ると、最も高かった割合は「安定した結婚生活を送れる収入への不安」で40.0%でした。次いで「自由な時間がなくなる・趣味時間の短縮」が34.4%、「結婚したいと思える人がいない」が32.6%、「結婚のための住居や住居資金の不足」が30.3%、「こどもをもつかどうかの価値観の違い」が30.1%、「家事や子育て分担の偏り」が27.0%と続きました。経済的な条件だけでなく、時間の使い方や出会い、家事・育児分担への懸念など、多岐にわたる項目が挙げられています。
性別や年齢階級別に詳細を分析すると、「結婚したいと思える人がいない(出会いのなさ)」と回答した女性の割合は、15〜19歳の35.5%、20〜24歳の32.6%から、30〜34歳で38.6%、35〜39歳で41.0%へと上昇する傾向がみられました。一方、女性の「家事や子育て分担の偏り」については、15〜19歳(42.5%)や20〜24歳(34.0%)で高い割合を示したのに対し、35〜39歳では24.2%にとどまりました。
また、「現在の生活において結婚よりも優先度が高いこと」(複数回答)を尋ねた設問では、「余暇・趣味を楽しむこと」が50.8%と半数を超えて最多となりました。以下、「自分の体調や精神的余裕」(37.7%)、「社会的に安定した収入・仕事を確保・維持すること」(36.6%)、「将来への経済的な備え」(28.7%)が上位を占めました。余暇や趣味を優先する傾向は、性別や年齢階級を問わず共通して高い水準を示しています。
さらに、「結婚するつもりはない」と回答した1万5269人に限った分析では、結婚のハードルとして「結婚したいとは思わない」を選んだ割合は53.1%でした。こども家庭庁は、「結婚するつもりはない」と回答した人であっても、「結婚したいとは思わない」と回答したのは約5割にとどまると整理しています。この層における生活の優先事項でも、「余暇・趣味」(59.4%)や「体調・精神的余裕」(45.3%)、「安定した収入・仕事」(34.9%)、「将来への経済的備え」(29.5%)が上位を占めました。
今回の途中集計では、結婚のハードルとして経済的不安が最多となった一方、自由時間、出会い、住居、こどもを持つことへの価値観など幅広い項目が挙げられました。若い世代の結婚をめぐる意識は、経済条件だけでも、結婚願望の有無だけでも捉えきれないことがうかがえます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













