企業の職場環境のイメージ。法人企業景気予測調査では、大企業で人手不足の影響として「業務負担・勤務時間の増加」を挙げた割合が62.8%となり、中小企業では「賃上げに伴う人件費の上昇」が47.1%で最多となった(画像はイメージ)
今回のニュースのポイント
内閣府と財務省が11日発表した2026年7~9月期の法人企業景気予測調査では、大企業の景況感が2四半期ぶりに改善する一方、企業の長期的な人手不足傾向が数値で示されました。大企業の従業員数判断BSIはプラス26.7%ポイントとなり、2011年9月末以来61四半期連続で「不足気味」超を記録しました。人手不足が経営に与える影響を尋ねた項目では、大企業が「業務負担・勤務時間の増加」(62.8%)を最多に挙げたのに対し、中小企業では「賃上げに伴う人件費の上昇」(47.1%)が最多となりました。同じ人手不足であっても、企業規模によって直面する課題に違いが表れています。
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内閣府と財務省が11日に公表した2026年7~9月期の法人企業景気予測調査では、企業の雇用情勢や、人手不足が経営に及ぼす具体的な影響についての調査結果が示されました。
2026年9月末時点の「従業員数判断」BSI(「不足気味」と回答した企業の割合から「過剰気味」と回答した企業の割合を引いた値)をみると、大企業(全産業)はプラス26.7%ポイントとなりました。大企業における「不足気味」超は、平成23(2011)年9月末以来、61四半期連続となります。また、中堅企業はプラス34.3%ポイント、中小企業はプラス27.8%ポイントとなり、企業規模を問わず雇用感の不足傾向が続いています。
今後の見通しにおいても「不足気味」超の推移が予測されています。大企業の従業員数判断BSIは12月末見通しがプラス23.2、2027年3月末見通しがプラス21.6となっています。中堅企業はプラス31.2からプラス28.4へ、中小企業もプラス26.9からプラス25.1へ推移する見通しです。BSIの数値自体は先行きにかけて低下するものの、すべての企業規模において「不足気味」と答える企業が「過剰気味」を上回る状況が維持されます。
今回の調査では、人手不足が会社経営に与える具体的な影響についても尋ねています(10項目中3項目以内の複数回答)。大企業(全産業)において回答割合が最も高かった項目は「業務負担・勤務時間の増加」で62.8%に達しました。次いで「賃上げに伴う人件費の上昇」が41.7%、「採用コストの増加」が41.5%と続いています。大企業を業種別に見ると、製造業で「業務負担・勤務時間の増加」を挙げた企業が63.4%、非製造業でも62.6%となり、業種を問わず6割超の企業が同項目を選択しました。
一方、中小企業では異なる傾向が表れています。中小企業で最も回答割合が高かった項目は「賃上げに伴う人件費の上昇」で47.1%となりました。次いで「業務負担・勤務時間の増加」が42.9%、「技術伝承・人材育成の停滞」が30.8%となっています。なお、中堅企業では「業務負担・勤務時間の増加」が58.5%で最多となり、「採用コストの増加」が40.3%、「賃上げに伴う人件費の上昇」が39.5%と続いています。
また、今年度の設備投資で重要度の高い対象(10項目中3項目以内の複数回答)を尋ねた特別項目では、大企業(全産業)で「ソフトウェア」を挙げた企業が55.7%で最多となりました。次いで「生産・販売等の機械及び装置(情報機器を除く)」が49.4%、「工具、器具及び備品」が35.8%となっています。中堅企業でも「ソフトウェア」(51.4%)が最多となった一方、中小企業では「工具、器具及び備品」(44.9%)が最多となり、「ソフトウェア」(42.1%)や「情報機器」(40.2%)が続きました。
今回の調査では、7~9月期の大企業の自社景況判断BSIがプラス5.3へ転じ、今年度の全産業・全規模での設備投資額も前年度比11.0%増が見込まれるなど、景況感や投資計画に動きがみられます。その一方で従業員数については足元および先行きともに「不足気味」超が継続しており、大企業における業務負担や中小企業における人件費の上昇など、企業規模ごとに異なる影響が並存する状況となっています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













