今回のニュースのポイント
東京商工リサーチが2026年9月3日に発表した「人手不足」関連倒産動向によると、8月の人手不足関連倒産は32件となり、前年同月(23件)から39.1%増加し、8月として過去最多を更新しました。1〜8月累計では333件(前年同期比38.7%増)となり、年間最多ペースが続いています。特に要因別の累計内訳では、「人件費高騰」が175件(同121.5%増)、「従業員退職」が81件(同17.3%増)に達し、ともに1〜8月累計として過去最多となりました。
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東京商工リサーチ(TSR)は2026年9月3日、2026年8月の「人手不足」関連倒産動向を発表しました。
2026年8月に発生した「人手不足」関連倒産は32件で、前年同月の23件から39.1%増加(9件増)し、8月として過去最多を更新しました。2026年1〜8月の累計件数は前年同期比38.7%増の333件となり、TSRは「年間最多ペースが続いている」としています。
なお、本調査における「人手不足」関連倒産は、全国の企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、「求人難(求人を出しても応募がない等の理由で人手不足となり倒産)」「従業員退職(キーマンや従業員の退職により事業継続が困難となり倒産)」「人件費高騰(賃金引き上げや人件費負担増加に伴い収益悪化で倒産)」を要因とするものを抽出・集計したものです。「後継者難」は対象に含まれません。
今回の調査で目立ったのが、「人件費高騰」と「従業員退職」の増加です。1〜8月累計の333件の要因別内訳を見ると、「人件費高騰」が175件で前年同期の79件から121.5%増となり、2倍を超える水準に急増しました。また、「従業員退職」も前年同期の69件から17.3%増の81件となりました。「人件費高騰」「従業員退職」はいずれも、1〜8月累計として過去最多を更新しています。「求人難」は77件(前年同期82件)でした。
TSRは、物価高が収益を抑圧する中で「身の丈を超えた賃上げ負担」が企業に重くのしかかっていると分析しています。また、雇用の流動化が進むなか、従業員の退職による人手不足が業務遂行に支障を来す企業が増えており、案件失注やレピュテーションリスクが生じて行き詰まる企業も増えていると指摘しています。
8月単月(32件)を産業別に見ると、10産業中6産業で発生が確認されました。最多は「建設業」と「サービス業他」の各10件で、全体の62.5%を占めました。前年同月比では、建設業が100.0%増(5件増)、サービス業他が11.1%増(1件増)となりました。TSRは両産業を労働集約型の業種と位置付け、労働力への依存度が高い業界で人材確保や人件費上昇の負担が顕著になっているとしています。
企業規模別では、8月の32件のうち資本金1,000万円未満(個人企業を含む)が22件となり、全体の68.7%(およそ7割)を占めました。倒産形態別では「破産」が31件で全体の96.8%と大半に達しています。
TSRは、物価高に歯止めが掛からないなか、賃上げや人件費上昇が企業収益を圧迫していると指摘しています。先行きについても、物価高による収益悪化に加え、人材流出に伴う業務支障のリスクを挙げ、小・零細企業を中心に人手不足関連倒産が今後も増勢をたどる可能性が高いとみています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













