ガソリンスタンドの給油機。帝国データバンクによると、2026年1~8月に倒産または休廃業・解散したガソリンスタンド運営事業者は144社となり、1~8月として過去10年で最も多い水準となった。内訳は倒産19件、休廃業・解散125件で、2025年度は地方のSS事業者の24.2%が赤字だった。(画像はイメージ)
今回のニュースのポイント
帝国データバンクの調査によると、2026年1〜8月に倒産または休廃業・解散したガソリンスタンド(SS)運営事業者は計144社となり、1〜8月の集計としては過去10年で最も高い水準となりました。内訳は法的整理による倒産が19件、休廃業・解散が125件で、休廃業・解散が全体の約87%(編集部計算)を占めています。過去10年間の累計退出事業者は1700社を超え、2025年度の損益では地方事業者の24.2%が赤字となるなど、地域の燃料インフラ維持における課題が浮き彫りとなっています。
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株式会社帝国データバンク(TDB)がまとめた調査結果によると、2026年1月から8月までの期間に市場から退出した「ガソリンスタンド(SS)」運営事業者は、倒産と休廃業・解散を合わせて計144社に達しました。前年同期の127社を約1割上回るペースで推移しており、同期間(1〜8月)の集計としては過去10年間で最も多い水準となっています。
退出の内訳を見ると、負債1,000万円以上の法的整理による「倒産」は19件発生し、前年の累計17件をすでに上回りました。一方で、特段の手続きをとらずに企業活動を停止または解散した「休廃業・解散」は125件(前年同期115件)に上っています。法的整理による倒産よりも、休廃業・解散による退出が大半を占めています。TDBは、年間累計で5年連続の増加が見込まれるほか、2018年以来8年ぶりに年間200件を超える可能性があるとしています。また、過去10年間の累計では1,700社を超える事業者が市場から退出した計算になると分析しています。
経営状態の厳しさは地方にとどまりません。2025年度のSS事業者の損益動向(本社所在地別)を見ると、赤字割合が最も高かったのは「地方」で24.2%(約4社に1社)に達しました。次いで「首都圏」が21.4%と2割を超えており、「中京」は19.7%、「京阪神」は8.7%となっています。都市部においても、セルフ式や大手チェーンとの価格競争、地価や人件費の高騰、車を持たない世帯の増加や電動車の普及に伴う燃料需要の減少などが響き、収益性が低下している状況が確認されます。
TDBは背景として、ガソリン1リットルあたりの利益が数円程度と低い構造の中で、車検や洗車、レンタカーといった「油外収益」の確保が不可欠となっている点を指摘しています。特に地方では、人口減少や高齢化によって商圏人口が縮小し、油外需要が限定的で採算が厳しいにもかかわらず、「地域唯一の給油所」ゆえに営業を続けるケースも少なくなく、設備維持費や人件費などの固定費を賄える売上高を確保できず、事業継続ができなくなるSSが増えていると分析しています。
ガソリンスタンドは、地域の燃料インフラを担う存在でもあります。TDBは、経済産業省が過疎地などでSS維持が困難な地域を対象に選定店舗を集中支援する仕組みの導入を模索していると紹介しており、行政側の動きも進められています。過疎化や人手不足、将来的な車両の電動化といった課題が重なる中、採算性と地域インフラとしての役割をいかに持続可能な形で両立させるかが問われています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













