通勤する人々。内閣府と財務省の法人企業景気予測調査によると、人手不足が会社経営に与える影響として、大企業では「業務負担・勤務時間の増加」が62.8%で最多となった。一方、中小企業では「賃上げに伴う人件費の上昇」が47.1%で最も高かった。(画像はイメージ)
今回のニュースのポイント
内閣府と財務省が9月11日に発表した2026年7~9月期の法人企業景気予測調査によると、人手不足が会社経営に与える影響として挙げられた項目には、企業規模による違いがみられました。大企業(全産業)では「業務負担・勤務時間の増加」を挙げた企業が62.8%で最も高くなりました。一方、中小企業(全産業)では「賃上げに伴う人件費の上昇」が47.1%で最多となりました。本調査は8月15日時点、資本金1,000万円以上の法人等を対象に実施され、回答数は1万1,244社(回収率77.8%)でした。
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内閣府と財務省は2026年9月11日、2026年7~9月期の「法人企業景気予測調査」結果を公表しました。本調査では、「人手不足が会社経営に与える影響」について10項目中3項目以内の複数回答で選択を求めており、企業規模や業種によって具体的に影響として挙げられた項目の違いが示されました。
大企業・全産業では、「業務負担・勤務時間の増加」を選択した割合が62.8%で最も高くなりました。次いで「賃上げに伴う人件費の上昇」が41.7%、「採用コストの増加」が41.5%と続いています。大企業のうち製造業に限ると、「業務負担・勤務時間の増加」が63.4%で最多となり、2位には「技術伝承・人材育成の停滞」が48.1%で入りました(3位は「賃上げに伴う人件費の上昇」43.4%)。日々の業務量増加に加え、中長期的な技術継承への影響を挙げる企業が一定割合に達しています。なお、大企業の非製造業では「業務負担・勤務時間の増加」が62.6%、「賃上げに伴う人件費の上昇」が40.9%、「採用コストの増加」が40.8%となりました。
中堅企業および中小企業でも異なる傾向がみられます。中堅企業(全産業)では「業務負担・勤務時間の増加」が58.5%で最多となり、以下「採用コストの増加」(40.3%)、「賃上げに伴う人件費の上昇」(39.5%)が続きました。これに対し中小企業(全産業)では、「賃上げに伴う人件費の上昇」が47.1%で首位となり、「業務負担・勤務時間の増加」(42.9%)や「技術伝承・人材育成の停滞」(30.8%)を上回りました。人手不足が会社経営に与える影響として、中小企業では人件費の上昇を挙げる割合が相対的に高い結果となっています。
こうした背景には、長期化する人手不足感があります。2026年9月末の「従業員数判断」BSI(「不足気味」-「過剰気味」社数構成比)をみると、大企業・全産業は26.7ポイントとなり、平成23年(2011年)9月末以降、61期連続で「不足気味」超となりました。中堅企業は34.3ポイント、中小企業は27.8ポイントで、全規模で「不足気味」超が継続しています。一方で、7~9月期の「貴社の景況判断」BSIを見ると、大企業が5.3ポイントの「上昇」超となったのに対し、中小企業はマイナス10.9ポイントの「下降」超となりました。人手不足感が共通して高い水準にある一方で、景況判断の向きには規模による違いが併存しています。
同調査で併せて確認された2026年度の設備投資額(ソフトウェア含む、土地除く)は、全産業で前年度比11.0%増の見込み(製造業12.7%増、非製造業10.2%増の見込み)となりました。設備投資の対象(複数回答)として、大企業(全産業)では「ソフトウェア」が55.7%で最も重要度が高く(2位は情報機器を除く機械及び装置49.4%)、中堅企業でも「ソフトウェア」が51.4%で首位でした。中小企業では「工具、器具及び備品」が44.9%で最多となり、「ソフトウェア」が42.1%で続いています。
人手不足が長期化するなか、企業現場では業務負担の増大や人件費上昇、技術伝承の停滞といった影響が示されています。全規模での設備投資増加が見込まれる一方、中小企業の景況感が下降超にとどまるなか、人手不足に伴う各種経営上の影響が今後どのように推移するかが注視されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













