建設資材、13品目すべて「需給均衡」 3カ月先はH形鋼など29都道府県で価格上昇予想

2026年09月28日 07:30

EN-b_070 (1)

主要建設資材の需給・価格動向を毎月調査している国土交通省。9月調査では13品目すべての需給が全国で「均衡」となった一方、3カ月先はH形鋼などで価格上昇を見込む地域が増えた。(画像は資料写真)

今回のニュースのポイント

国土交通省が9月25日に公表した「主要建設資材需給・価格動向調査」(9月1〜5日時点)によると、セメント、生コンクリート、骨材、アスファルト合材、鋼材、木材、石油の7資材13品目すべてにおいて、全国の価格動向が「横ばい」、需給動向が「均衡」となりました。在庫状況の調査対象となっている品目もすべて「普通」と判定されています。足元では全国判定で価格が「横ばい」、需給が「均衡」となっているものの、3カ月先の価格見通しでは、H形鋼やアスファルト合材などで「やや上昇」に分類される都道府県が29に達しています。足元の均衡した需給状況と、先行きの価格上昇を見込む地域が広がっている点との違いが浮き彫りとなっています。

本文
 国土交通省は、建設事業の円滑な推進や資材需給の安定化を目的に毎月実施している「主要建設資材需給・価格動向調査」の2026年9月調査結果(9月1~5日現在)を公表しました。本調査はセメント、生コンクリート、骨材(砂、砂利、砕石、再生砕石)、アスファルト合材(新材、再生材)、異形棒鋼、H形鋼、木材(製材、型枠用合板)、石油(軽油)の7資材13品目を対象としています。9月の全国判定では、すべての対象資材において価格動向が前月比「横ばい」、需給動向が「均衡」となりました。また、在庫状況の調査対象である骨材、異形棒鋼、H形鋼、木材の各品目についてもすべて「普通」となっており、国交省の調査上、全国的な建設資材の供給不足は確認されていません。

 全国判定としては全資材で「横ばい」「均衡」となっているものの、現在の価格動向を都道府県別で見ると地域差が存在します。現在において価格動向が「やや上昇」と判定された都道府県数は、H形鋼で17、木材(型枠用合板)で11、アスファルト合材(新材)で10、アスファルト合材(再生材)および異形棒鋼でそれぞれ9などとなっています。一方、現在の需給動向で「ややひっ迫」に分類される都道府県は限定的です。価格動向と需給動向は別々に調査されており、今回の結果だけから価格上昇の原因を特定することはできません。

 本調査の重要な確認点となるのが、調査モニターによる「3カ月先(将来)」の価格および需給動向の見通しです。現在の状態と3カ月先の見通しを比較すると、価格動向で「やや上昇」に分類される都道府県数が明確に増加しています。H形鋼では現在の17都道府県から3カ月先は29都道府県へ拡大し、アスファルト合材(新材)も現在の10都道府県から29都道府県へと増加します。そのほか、アスファルト合材(再生材)が28、骨材(砂)および異形棒鋼が24、木材(型枠用合板)および石油(軽油)が21、生コンクリートが19、骨材(砂利)が18、セメントが16となり、多くの品目において現在の価格動向で「やや上昇」とされた都道府県数を上回る地域で、先行きの価格上昇が予想されています。

 一方で、3カ月先の「需給動向」の見通しに関しては、大部分の都道府県で引き続き「均衡」との回答が占めています。すなわち調査結果が示しているのは、全国的な資材不足が予想されているのではなく、物量面での需給がおおむね均衡するとの見方が多い一方、価格については上昇方向を見込む地域が増えているという動向です。

 2026年9月時点では、主要13品目の価格動向は全国判定で「横ばい」、需給動向は「均衡」となっています。在庫調査の対象品目についても「普通」と判定されています。しかし、3カ月先を見通すと、H形鋼やアスファルト合材(新材)で29都道府県が「やや上昇」に分類されるなど、足元の需給動向と先行きの価格見通しには明確な傾向の違いが見られます。今後の建設資材市場を把握するにあたっては、足元で現場の資材が不足しているかという点だけでなく、需給が均衡した状態を保ちながらも将来の価格見通しがどのように変化しているかを見極めることが確認点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)