今回のニュースのポイント
8月の鉱工業生産指数は前月比1.7%低下し、2カ月連続のマイナスとなりました。ただ、業種別の内訳を見ると一様な低下ではなく、方向にはばらつきが見られます。自動車工業(6.8%減)や汎用・業務用機械工業(6.0%減)が落ち込んだ一方で、生産用機械工業は6.1%増(前年同月比25.0%増)となり、産業用ロボットや金型などが増加しました。さらに企業の生産計画は9月(3.2%増見込み)、10月(3.1%増見込み)と増産を見込んでおり、足元の減産と先行きの増産計画が併存しています。
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経済産業省が30日に発表した8月の鉱工業生産指数速報は、前月比1.7%低下と2カ月連続のマイナスを記録しました。しかし、その中身をみると、業種によって生産の方向に違いがあります。経済産業省は基調を「総じてみれば、生産は一進一退で推移している」と判断しています。8月の業種別の動きと先行きの生産計画をみると、生産の方向にはばらつきがみられます。
8月の生産低下を大きく引き下げたのは自動車工業です。前月比6.8%減となり、普通乗用車や小型乗用車、自動車用エンジンなどの生産が減少しました。また、汎用・業務用機械工業も6.0%減となり、コンベヤや運搬用クレーン、汎用内燃機関などが振るいませんでした。石油・石炭製品工業もガソリンや軽油、灯油の減少により13.3%減となりました。
需要の動きを示す出荷指数(全体で前月比2.5%低下)を見ても、自動車工業が5.9%減、自動車を除く輸送機械工業が19.5%減、汎用・業務用機械工業が7.3%減となるなど、主要業種で出荷の落ち込みが確認されます。
一方、増加した業種もあります。工場などの生産現場で使われる機械を担う「生産用機械工業」は、前月比6.1%増となりました。前年同月比でも25.0%増となりました。品目別では、金型、個装・内装機械、産業用ロボットなどの生産が増加に寄与しました。さらに、自動車を除く輸送機械工業も前月比2.9%増(前年同月比13.7%増)となり、航空機用発動機部品などがプラスに寄与しています。
財別では「最終需要財」が前月比0.7%減となる一方、「投資財」は0.2%増、「資本財」は0.7%増となりました。全体数値が1.7%低下する環境下にあっても、投資関連の品目群が全面的に下落したわけではありません。
さらに注目されるのが、今後の企業側の生産計画です。製造工業生産予測調査によると、企業は9月の生産を前月比3.2%増、10月を3.1%増と、2カ月続けて増産を計画しています。9月は電気・情報通信機械工業や輸送機械工業、生産用機械工業など、10月は生産用機械工業や電子部品・デバイス工業、電気・情報通信機械工業などが上昇を見込んでいます。
8月実績のみをとらえれば「2カ月連続の低下」となりますが、業種別での増減の交錯に加え、先行きに対しては企業が増産計画を立てている事実が確認できます。足元の減産と先行きの増産計画が併存するなか、経済産業省は「総じてみれば、生産は一進一退で推移している」と判断しています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













