今回のニュースのポイント
米核融合スタートアップのOpenStar Technologiesと、米エネルギー省(DOE)が資金提供するプリンストンプラズマ物理学研究所(PPPL)は、浮遊ダイポール(levitated-dipole)方式による核融合システムの研究協力に関する覚書(MOU)を締結しました。OpenStarはすでにプロトタイプ装置「Junior」の建設・試験を完了し、ファーストプラズマを達成しています。同社はPPPLのプラズマ物理学における知見を活用し、将来的なグリッド規模の核融合システムの開発を目指します。
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米核融合スタートアップのOpenStar Technologiesと、米エネルギー省(DOE)が資金提供するプリンストンプラズマ物理学研究所(PPPL)は、浮遊ダイポール(levitated-dipole)方式の核融合エネルギー研究で協力する覚書(MOU)を締結しました。OpenStarはすでにプロトタイプ装置の稼働に成功しており、PPPLが有するプラズマ物理や核融合技術の知見を取り入れることで、グリッド(電力網)規模の核融合システムを見据えた技術検証を進めます。
今回研究対象となる浮遊ダイポール方式は、真空容器内に浮遊させた超電導リング磁石によって磁場を形成し、高温のプラズマを閉じ込める技術です。OpenStarはこの方式について、プラズマの安定性や、発電所規模での保守を見据えたモジュール構造の適用などに利点があると説明しています。
OpenStarは、最初のプロトタイプ装置である「Junior」について、2年以内かつ1,000万ドル未満のコストで建設および試験を進め、ファーストプラズマを達成したとしています。PPPL側も今回の発表において、Juniorがコミッショニング(試運転・性能確認)を終えていることを確認しています。
OpenStarはさらに、グリッド規模の装置を想定した「Tama Nui」の設計も公表しています。PPPLの発表では、JuniorのコミッショニングとTama Nuiの設計公表について、グリッド規模のエネルギー利用に向けた開発の基盤になるものと位置付けています。
今回の協力先であるPPPLは、プリンストン大学が運営を担う米国の国立研究所であり、長年にわたりプラズマ物理や磁場閉じ込め核融合分野の研究を手掛けています。今回のMOU締結を通じて、両者は浮遊ダイポール核融合システムに関連する研究で協力します。なお、今回の発表において、具体的な共同研究費や新たな実証装置の建設投資額などは明かされていません。
OpenStarは、Juniorに続く実証装置を段階的に開発し、2030年代に発電能力を持つ装置の実現を目指す方針です。国立研究所との研究協力を通じ、浮遊ダイポール方式に関する科学・工学面の研究を進め、グリッド規模の核融合エネルギー利用を視野に開発を進めるとしています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













