手形・小切手、8月の交換枚数53.6%減 27年3月末の交換終了まで半年

2026年10月01日 06:18

今回のニュースのポイント

日本銀行が公表した8月の決済動向によると、電子交換所で交換された手形・小切手は1営業日平均2万9千枚となり、前年同月比で53.6%減少しました。交換金額も49.3%減の1153億円となり、枚数・金額ともに約半減しました。全銀協は、手形・小切手の全面電子化に向けた取り組みを進めています。全銀協は2027年3月31日をもって電子交換所での手形・小切手の交換業務を終了することを決定しており、多くの金融機関が2026年9月30日を最終振出期限として設定していることから、紙の決済手段からの切り替えに向けた節目を迎えています。

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 日本銀行が公表した2026年8月の決済動向によると、全国の電子交換所における手形・小切手の取扱高は、1営業日平均の交換枚数が前年同月比53.6%減の2万9千枚となりました。1営業日平均の交換金額も前年同月比49.3%減の1153億円となり、枚数・金額の双方で前年比ほぼ半減となる大幅な減少を記録しました。

 こうした減少が続くなか、金融業界では企業決済における紙の媒体からデジタル手段への転換が進められています。

 全国銀行協会(全銀協)は、2026年度末(2027年3月末)までに電子交換所における手形・小切手の交換枚数をゼロにする目標を掲げており、2027年3月31日をもって電子交換所での手形・小切手の交換業務を終了することを決定しています。なお、終了するのは「電子交換所における手形・小切手の交換」であり、手形法や小切手法に基づく法律上の制度そのものが廃止されるわけではありません。

 移行に向け、金融機関による最終振出期限の設定も進んでいます。全銀協によると、期限を公表している金融機関の多くが2026年9月30日を最終振出期限として設定しています。これらの金融機関では、10月1日以降に振り出された手形・小切手について原則として当座勘定から支払えなくなるため、10月1日という日付は手形・小切手決済からの離脱に向けた大きな制度上の節目となります。

 全銀協の集計によると、2025年の電子交換所における年間交換枚数は1416万枚と、前年から551万枚減少したものの、自主行動計画で定めた目標値(984万枚)には届いていませんでした。しかし、交換枚数ベースで約84%を占める金融機関が2026年9月末までに最終振出期限を設定済み、あるいは設定予定としていたことから、最終振出期限の到来に伴い、今秋以降の交換枚数は大幅に減少していくと見込まれています。

 紙の手形・小切手の代替手段として、全銀協などは電子記録債権(でんさい)やインターネットバンキングを利用した振込への移行を促しています。現物の作成、印紙の貼り付け、押印、郵送、保管といった一連のアナログ管理を伴う紙の決済から電子決済へ移行することは、企業間決済の実務における大きな構造的転換を意味します。

 同じ8月の銀行振込の動向を見ると、デジタルによる資金決済の利用は拡大を見せています。

 日銀統計によると、8月の全銀システム全体における取扱件数は1営業日平均で前年同月比3.7%増の947万9千件、金額は16.2%増の18兆5756億円でした。このうち、平日日中以外の夜間・早朝や土日祝日の送金をカバーする「モアタイムシステム」の取扱高は、1営業日平均で件数が前年同月比17.8%増の151万3千件、金額が23.9%増の2769億円となりました。平日日中の「コアタイムシステム」の件数が前年同月比1.3%増だったのに対し、モアタイムシステムの取扱件数は17.8%増となりました。

 長年にわたり日本の商慣行を支えてきた紙の手形・小切手は、2027年3月末の電子交換所における手形・小切手の交換終了まで残り半年となり、大きな節目を迎えています。主要金融機関で最終振出期限が到来する中、企業がどのような決済手段へ移行していくのか、今後の交換枚数の推移や電子決済基盤の活用状況が注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)