今回のニュースのポイント
総務省が10月2日に発表した2026年9月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値、2025年=100)は、総合指数が102.5となり前年同月比2.7%上昇しました。8月の1.9%から上昇率が0.8ポイント拡大し、全国の物価動向に先行する指標として注目されます。9月は生鮮食品を除く食料(寄与度0.83)や家賃(寄与度0.50)が高水準を下支えする一方、8月からの上昇率拡大(0.8ポイント差)については、水道料(寄与度差+0.24)や宿泊料(寄与度差+0.12)、保育所保育料の押し下げ幅縮小(寄与度差+0.29)などが大きく影響しました。
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総務省が10月2日に発表した2026年9月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値、2025年=100)は、総合指数が102.5となり前年同月比2.7%上昇しました。前月(8月)の1.9%から上昇幅が0.8ポイント拡大しています。
基調を示す指標を見ても、生鮮食品を除く総合指数が102.6で前年同月比2.7%上昇(前月1.8%から0.9ポイント拡大)、生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数が103.0で3.0%上昇(前月2.0%から1.0ポイント拡大)となり、主要3指標そろって上昇率が高まりました。
東京の物価上昇率はなぜ9月に大きく拡大したのか。9月の物価水準そのものを押し上げている要因と、8月から上昇幅が拡大した要因を分けて確認します。
まず、9月の物価水準(2.7%上昇)を大きく下支えしているのが食料と家賃です。生鮮食品を除く食料は前年同月比3.6%上昇し、総合指数に対して0.83ポイントのプラス寄与となりました。主な内訳では、外食が4.7%上昇(寄与度0.30)、生鮮魚介が17.2%上昇(寄与度0.16、さんま45.9%高など)、調理食品が3.4%上昇(寄与度0.13)、肉類が5.0%上昇(寄与度0.11)、飲料が6.7%上昇(寄与度0.10、コーヒー豆25.4%高など)となっています。また、住居費における家賃も2.0%上昇(寄与度0.50)となり、物価高の水準を底上げしています。
一方、8月の1.9%から9月の2.7%へ上昇率が0.8ポイント拡大した「変化の主因」を見ると、異なる費目が浮かび上がります。
拡大に最も大きく影響したのは水道料や宿泊料などです。水道料は8月の前年同月比0.0%(寄与度0.00)から9月は65.6%上昇(寄与度0.24)へ急変化し、上昇幅を0.24ポイント押し上げました。また、宿泊料も8月の1.4%下落(寄与度▲0.03)から9月は4.6%上昇(寄与度0.09)へ転じ、0.12ポイントの押し上げ要因となっています。さらに、保育所保育料(▲100.0%、寄与度▲0.21)は総合指数を下落させる方向に作用しているものの、8月(寄与度▲0.50)に比べて押し下げ幅が縮小したため、前月比での変化(寄与度差+0.29)としては上昇幅拡大に寄与しました。
対照的に、近年の物価上昇の主因だったエネルギーは前年同月比2.0%下落(寄与度▲0.09)となりました。電気代が2.4%下落(寄与度▲0.07)、都市ガス代が1.6%下落(寄与度▲0.02)、ガソリンが2.7%下落(寄与度▲0.01)とマイナス寄与が続いており(灯油は11.6%上昇)、今回の物価加速がエネルギー由来ではないことがわかります。
この動きは、生鮮食品とエネルギーを除いた総合指数が前年同月比3.0%上昇し、8月の2.0%から上昇幅が1.0ポイント拡大したことからも示されています。
足元の動きを示す季節調整値の前月比を見ると、総合指数が0.6%増、生鮮食品を除く総合指数が0.9%増、生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数が0.7%増となり、月単位の勢いとしても上昇傾向が見られます。
9月の東京都区部CPIは、食料や家賃が高水準を下支えする中で、水道料や宿泊料などの変化が加わり、総合の上昇率が2.7%へ拡大しました。エネルギー価格が下落推移となる中での加速であり、生鮮食品とエネルギーを除く総合も3.0%上昇しています。今後公表される全国の物価動向を占う上でも、9月の東京CPIの内訳変化が注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













