豪州政府、アルミ製錬所に2億豪ドル支援 電力確保と製造業基盤を維持

2026年10月02日 14:01

アルミ工場イメージ

アルミニウム製錬施設のイメージ。豪州連邦政府とタスマニア州政府は、ベル・ベイ・アルミニウムを5年間で計2億豪ドル支援し、別途5年間の電力契約も確保した(画像はイメージ)

今回のニュースのポイント

オーストラリア連邦政府とタスマニア州政府は10月1日、リオ・ティント(Rio Tinto)が所有・運営するベル・ベイ・アルミニウム(Bell Bay Aluminium:BBA)の製錬所を維持・支援するため、共同で5年間で計2億豪ドルを支援すると発表しました。タスマニア州政府は、今回の共同支援とハイドロ・タスマニア(Hydro Tasmania)を通じた5年間の電力契約により、550人の直接雇用と今後5年間で50億豪ドルの経済活動を確保したと説明しています。同製錬所は州全体の電力消費の25%超を占めており、豪州におけるアルミニウム生産能力の継続を支えるとともに、地域の将来的な産業戦略が策定されるまでの政策支援となります。

本文
 オーストラリア連邦政府とタスマニア州政府は10月1日、タスマニア州北部に位置するアルミニウム製錬所ベル・ベイ・アルミニウム(BBA)の製錬所を支えるため、共同で5年間で2億豪ドルの支援パッケージを実施すると発表しました。

 今回の取り組みは、新規拠点の建設や設備投資ではなく、豪州におけるアルミニウム生産能力の継続と既存の重要重工業基盤および雇用を維持することを目的とした産業政策です。同製錬所は現地で550人を直接雇用し、地域のサプライチェーンや周辺産業を通じて約1000人の間接雇用を支えています。タスマニア州政府は、今回の共同支援と5年間の電力契約により、550人の直接雇用と今後5年間で50億豪ドルの経済活動を確保したと説明しています。

 BBAはタスマニア州全体の電力消費の25%超を使用しており、電力調達は同製錬所の操業を支える重要な条件となっています。今回の共同発表では、政府による2億豪ドルの財務支援に加え、それとは別にハイドロ・タスマニアを通じた5年間の電力供給契約が確保されたことも明らかにされました。今回、5年間の政府支援と5年間の電力契約が並行して確保され、電力多消費型の既存製錬所を支える枠組みが整えられました。

 タスマニア州政府は、今回の支援措置がBBA単体の操業維持にとどまらず、地域のサプライチェーン企業に確実性を与え、タスマニア州内の事業者が投資や成長を進めるための信頼につながると説明しています。

 州政府はベル・ベイ地区について、再生可能エネルギー、高度製造、輸出能力、戦略的な産業用地を備え、今後の投資や雇用を呼び込む上で中心的な役割を担う地域と位置付けています。

 また、州政府のNorthern Economic Planでは、ベル・ベイ地区の再生可能エネルギー、高度製造、輸出能力、戦略的な産業用地を生かし、投資と雇用を呼び込む方針が示されています。今回の支援は、電力を大量に使用する既存製錬所を5年間支え、豪州のアルミニウム生産能力の継続を支える一方、ベル・ベイ地域の将来の産業戦略が策定されるまでの支援として位置付けられます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)