今回のニュースのポイント
米データセンター開発大手のApplied Digital(アプライド・デジタル)は10月6日、フィンランドにおいて最大1ギガワット(GW)の潜在的な電力容量(potential power capacity)へのアクセスを提供する契約を締結したと発表しました。同社にとって米国外で初となる開発機会で、このアクセス権を基盤に最大1GWまで拡張可能な次世代「AI Factory」キャンパスの建設を計画しています。初期電力の利用可能時期は2028年からを見込んでおり、グローバルなハイパースケール顧客との協議を進めながら今後の投資・開発を判断します。
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AI(人工知能)向け計算需要の急速な拡大に伴い、データセンター事業者が巨大な計算設備を建設する前段階で、まずメガワット・ギガワット級の大規模な電力アクセスを確保する動きが進んでいます。米Applied Digitalは10月6日、フィンランドで最大1GWにのぼる潜在的な電力容量へのアクセスを提供する契約を締結したと発表しました。
今回の取り組みは、同社にとって北米(米国)以外で初めて展開する国際開発機会となります。同社は今回獲得したアクセス権を足がかりとして、最大1GWまで段階的に拡張可能な大規模「AI Factory」キャンパスの開設を計画しています。初期電力の利用可能時期については、2028年からを見込んでいます。
ただし、今回の合意はデータセンターの最終的な着工や完成、あるいは顧客との賃貸契約締結そのものを決定したものではありません。Applied Digitalは現在、世界的な大手ハイパースケール企業(クラウド事業者等)へのマーケティングを開始し、需要や商業条件に関する事前協議を進めている段階にあります。
同社によれば、今後の投資や開発に関する決定は、顧客需要、商業上のマイルストーン、および必要な規制・開発要件の達成に応じて判断される方針です。
進出先としてフィンランドを選定した理由について、同社は年間を通じて冷涼な気候条件に加え、魅力的なエネルギー環境、既存のエネルギー・デジタルネットワークによる高い接続性、およびギガワット級の開発を可能にするインフラ能力を挙げています。
なお、Applied Digitalは今回の欧州進出について、主軸市場の移転や戦略変更ではないことを明確にしています。同社経営陣は本件を「慎重な第一歩であり、戦略変更ではない」と位置づけており、当面の事業遂行および主力開発の中心は引き続き米国市場に置く方針です。
AIインフラ開発を巡っては、GoogleとConstellationが20年PPAを通じて既存原発から890MWの新たな発電能力を動かすなど、計算機そのものの設置以前に「大規模な電力アクセスをいかに長期・確実に手当てするか」が事業の起算点となっています。Applied Digitalによる今回の合意も、AIインフラ開発に先立って大規模な電力容量へのアクセスを確保する動きの一例となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













