今回のニュースのポイント
秋は気温や湿度の変化に伴い頭皮の状態を見直す機会が増えます。日本皮膚科学会の2017年版診療ガイドラインでは毛周期と脱毛症の基礎知識が示されており、山田養蜂場の自社調査(2,217人回答)では約80%が髪の悩みを抱える実態が紹介されています。セルフケアの選択肢として、山田養蜂場、花王、資生堂プロフェッショナルの医薬部外品育毛剤の成分や特徴を客観的に整理し、日常ケアと医療機関相談の視点を提示します。
秋は気温や湿度などが急激に下がる時季であり、頭皮の乾燥やかゆみ、抜け毛などをきっかけに日常のヘアケアを見直す機会が増える季節です。ただし、秋になると「必ず抜け毛が増加する」あるいは「季節の変化が直接的な脱毛症の原因になる」と根拠なく断定することは避ける必要があります。季節の節目を自分自身の頭皮環境やケア方法を改めて確認する機会として位置付けることが大切です。
頭皮や毛髪に関する医学的な基礎知識として、日本皮膚科学会が公表している「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」によると、毛髪は成長期、退行期、休止期という毛周期(ヘアサイクル)を繰り返して生え替わります。男性型脱毛症では毛髪の成長期が短くなり、前頭部や頭頂部の髪が細く短くなります。一方、女性型脱毛症では頭頂部の比較的広い範囲で毛髪が薄くなる特徴があります。
消費者が抱える髪の悩みに関して、山田養蜂場が実施した自社アンケート(2,217人回答)では、回答者の約80%が何らかの髪の変化に悩んでいると報告されています。悩み内訳はハリ・コシのなさ(25.8%)、薄毛・量の少なさ(22.0%)、ツヤのなさ(19.4%)、抜け毛(13.1%)などが上位に挙がってきます。(本結果は同社の企業提供資料に基づく回答集計であり、対象者の抽出方法などが確認できないため、全国的な傾向と断定せず意識の参照にとどめます。)
日常的な頭皮ケアでは、洗髪時の過剰な摩擦を避ける、指の腹で頭皮を丁寧に洗う、洗髪後は頭皮を長時間ぬれたままにしない、熱を当てすぎないよう乾かすなどが重要です。髪と頭皮を清潔にすることと保湿がケアの根幹となります。なお、頭皮のマッサージや特定のツボ押しについては血行促進やリフレッシュ目的で行われることがありますが、それ自体に医学的な発毛効果が立証されているわけではない点に留意する必要があります。
頭皮ケア製品を選ぶ際は、発毛・育毛を促進する薬用育毛剤(医薬部外品)と、脱毛症の治療に用いられる発毛医薬品との位置付けの違いを正しく理解することが不可欠です。薬用育毛剤は主に頭皮環境を整えて抜け毛を予防し毛髪の成長を支援するものであり、男性型・女性型脱毛症の治療に用いる発毛医薬品とは、承認された効能や位置付けが異なります。また製品ごとに配合される有効成分や保湿成分は異なりますが、成分の違いが製品間の育毛効果の優劣を直接意味するものではありません。
いすれにせよ、髪の毛には成長前期→成長期→退行期→休止期というヘアサイクルがあるため、一喜一憂せず、長く取り組むことが大切と言われています。
山田養蜂場の「薬用HATSU」と「薬用HATSU MEN」は、女性向け・男性向けの2種類を展開する医薬部外品の薬用育毛剤。男女それぞれの「ヘアサイクルの乱れ」に着目しています。内容量はともに100mLです。ローヤルゼリーエキスとローヤルゼリー発酵液を保湿成分して配合しているほか、男女別に異なる植物由来の保湿成分を採用しています。有効成分としてタマサキツヅラフジエキス、HARニンジン抽出液、グリチルリチン酸ジカリウムを配合し、頭皮環境を整えます。
花王の「サクセス 薬用育毛トニック」は、医薬部外品の育毛トニックで、有効成分t-フラバノンなどを配合しています。メーカーは育毛や抜け毛予防などを効能として表示しており、炭酸ガスを用いたスプレー式の製品として展開しています。使用時には容器の表示に従い、頭皮に直接噴射して使用します。成分の働きに関するメーカーの説明は、他社製品との効果の優劣を示すものではありません。
資生堂プロフェッショナルの「アデノバイタル スカルプ パワーショット」は、医薬部外品の育毛エッセンスで、有効成分アデノシンなどを配合しています。メーカーは育毛、発毛促進、脱毛予防などを効能として表示しています。内容量は120mLです。頭皮に直接塗布して使用する製品で、成分の特徴だけから個々の使用者への効果を保証することはできません。
季節の変わり目は、日頃の洗髪方法や生活習慣、頭皮の状態などを改めて見直す好機となります。育毛剤を選ぶ際は効能効果、成分、使用方法、自身の頭皮との相性を客観的に確認することが大切です。急な脱毛や炎症が続く場合は自己判断のケアだけに頼らず、皮膚科専門医への相談を検討することが推奨されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













