今回のニュースのポイント
TBSホールディングスが2026年11月6日発表した2026年4~9月期連結決算は、売上高が前年同期比2.1%増の2,150億73百万円となり中間期として過去最高を更新しました。一方、広告市況の軟調に伴いスポット広告収入が13.9%減少し、営業利益は同32.0%減の104億70百万円、中間純利益は有価証券売却益の減少等で同61.1%減の176億66百万円となりました。有料配信収入は31.9%増と伸長。通期業績予想は据え置きました。
本文
株式会社TBSホールディングスが2026年11月6日に発表した2027年3月期第2四半期(中間期)連結決算は、売上高が前年同期比2.1%増の2,150億73百万円となり、中間期として過去最高を更新しました。しかし、本業の儲けを示す営業利益は同32.0%減の104億70百万円と大幅な減益となりました。経常利益は同18.3%減の186億87百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同61.1%減の176億66百万円にとどまりました。コンテンツ制作や有料配信が伸長して全体の売上を押し上げたものの、売上原価や販管費を合わせた営業費用が同4.8%増の2,046億3百万円へ拡大したほか、利益率の高いテレビ広告収入が落ち込みました。トップラインの過去最高更新と各利益項目の減少が併存する、増収減益の決算となりました。
営業減益の主因となったのは、中核子会社である株式会社TBSテレビにおける地上波テレビ広告収入の減少です。TBSテレビ単体の中間期売上高は前年同期比4.0%減の1,177億35百万円、営業利益は同52.9%減の47億46百万円となりました。とりわけ収益性の高いスポット広告収入が、国内外の経済環境の先行き不透明感に伴う広告市況の軟調推移を背景に、同13.9%減の355億74百万円と57億円超減少しました。また、大型スポーツ単発番組の規模の違いなどが影響したタイム広告収入も同5.7%減の434億81百万円へと縮小しました。番組制作費は前年同期から約27億円減少したものの、スポット広告の減収に加え、放送センター移管に伴う費用負担の増加などが重なり、利益を大きく圧迫しました。
テレビ広告が苦戦する一方、配信や催事・興行などのコンテンツ領域は大幅に拡大しました。TBSテレビの有料配信収入は、Netflixシリーズ「九条の大罪」の海外配信やU-NEXTでの国内配信好調により、前年同期比31.9%増の70億31百万円へと急伸しました。配信広告収入も同0.9%増の63億81百万円となっています。さらに事業部門の売上高は、「ピクサーの世界展」の大ヒットや舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」の券売好調、アニメ「氷の城壁」の海外配信などが牽引し、同30.7%増の127億2百万円へ拡大しました。制作子会社THE SEVENによる大型作品の納品もメディア事業の増収に寄与しましたが、利益率の高いスポット広告の減収規模を補うには至りませんでした。
報告セグメント別の業績をみますと、メディア・コンテンツ事業は有料配信やイベントの伸長で売上高が前年同期比1.7%増の1,576億82百万円となった一方、広告減収が響き営業利益は同56.7%減の41億93百万円となりました。ライフスタイル事業も売上高が同3.4%増の487億4百万円、営業利益が同67.2%減の5億52百万円と増収減益でした。「PLAZA」の新規出店効果があったものの固定費が増加し、「サボリーノ」の販売苦戦や、やる気スイッチグループの人件費増が重荷となりました。対照的に不動産・その他事業は売上高が同2.7%増の86億86百万円、営業利益が同41.9%増の57億24百万円と増収増益でした。なお、今期より全社費用の配賦方法が見直されています。
親会社株主に帰属する中間純利益が61.1%減となった背景には、特別損益の差異があります。前年同期に488億81百万円計上されていた投資有価証券売却益が、当中間期は111億89百万円にとどまり、この剥落が最終利益を大きく押し下げました。一方、受取配当金が前年同期比で約9億円増加したことが下支えとなり、経常利益の減益幅は18.3%減にとどまりました。また、保有株式の含み益増加などを背景に、投資有価証券が前期末比5,426億円増の1兆5,589億円へ拡大しました。これに伴い総資産は2兆1,056億円、純資産は1兆4,617億円へと膨らみ、自己資本比率は69.0%を維持しています。保有株の資産価値膨張と本業の利益停滞という対照的な構図が際立っています。
2027年3月期の通期連結業績予想について、TBSホールディングスは2026年8月6日に修正した予想を据え置きました。通期の売上高は前期比2.4%増の4,350億円、営業利益は同7.1%減の230億円、経常利益は同1.7%増の380億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同7.1%減の485億円を見込んでいます。年間配当予想も前期実績比16円増配となる1株当たり100円(中間50円、期末予想50円)を維持しました。上限360億円(650万株)の自己株式取得枠に対しては、2026年10月末時点で約288億円(473万2,800株)を取得済みで、5月には450万株の消却も実施しています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













