今回のニュースのポイント
三井不動産が2026年11月6日発表した2026年4~9月期連結決算は、営業収益が前年同期比10.2%減の1兆2,154億円、営業利益が同19.5%減の1,761億円と減収減益となりました。前年同期に都心の大型高額マンションが計上された反動が響きました。一方、賃貸事業と施設営業の事業利益は中間期として過去最高を更新。通期業績予想は据え置きました。同社は上限200億円の追加自己株式取得を決定し、実施済み分と合わせ自社株買いは最大600億円となります。
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三井不動産株式会社が2026年11月6日に発表した2027年3月期第2四半期(中間期)連結決算は、営業収益が前年同期比10.2%減の1兆2,154億94百万円、本業の儲けを示す営業利益が同19.5%減の1,761億29百万円と減収減益となりました。同社独自の指標である事業利益は同8.8%減の2,247億85百万円、経常利益は同25.3%減の1,370億79百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同8.5%減の1,391億55百万円でした。前年同期に都心部で大規模な高額分譲マンションの引き渡しが集中した反動を受け、前年実績を下回る結果となりました。ただし、営業収益、事業利益、中間純利益の3項目は、過去最高だった前年同期に次ぐ中間期として過去2番目の高水準を確保しており、中核事業の底堅さが示されています。
業績を押し下げる最大の要因となったのは分譲事業の反動減です。分譲セグメントの営業収益は前年同期比約1,826億円減の2,161億32百万円、事業利益は同約275億円減の967億46百万円となりました。内訳では、国内住宅分譲の営業収益が同約1,126億円減の1,779億99百万円と大きく減少しました。中高層分譲マンションの計上戸数が前年同期の1,526戸から1,254戸へと減少し、平均単価も1億7,947万円から1億2,621万円へと低下しました。これは前年同期に都心の高額・大規模物件の売上計上があった反動によるもので、販売需要の消失を直接示すものではありません。当期売上計上予定の国内新築マンション2,350戸に対する契約進捗率は9月末時点で93%に達しており、期初計画に沿った進捗です。
分譲事業の反動減とは対照的に、賃貸事業と施設営業事業は中間期として過去最高益を更新する力強い成長をみせました。賃貸セグメントの営業収益は前年同期比約316億円増の4,879億19百万円、事業利益は同約109億円増の995億26百万円に達しました。オフィスの賃貸収益拡大に加え、商業施設の売上増加に伴う賃貸利益の伸長が寄与しています。同社単体の首都圏オフィス空室率は2026年9月末時点で0.8%と、同年3月末の1.6%から改善しており、保有・運営物件の高い稼働状況がうかがえます。「中野M-SQUARE」などの新規稼働物件も収益に貢献しました。また、ホテルや東京ドームが好調だった施設営業セグメントも、営業収益が同約60億円増の1,262億60百万円、事業利益が同約7億円増の240億93百万円と中間期過去最高を記録しました。
同社が重視する事業利益は、営業利益に持分法投資損益と固定資産売却損益を加減して算出される独自の指標です。当中間期は、固定資産「YAESU CORE」の持分一部売却等に伴い484億54百万円の固定資産売却益を計上したことなどから、事業利益の減少率は8.8%減にとどまりました。また、プロパティマネジメントが堅調だったマネジメントセグメントの営業収益も前年同期比約97億円増の2,564億59百万円と増収を確保しています。さらに損益計算書の下流では、前年同期にあった166億73百万円の減損損失が発生しなかったことや、374億72百万円の投資有価証券売却益を計上したことが下支えとなり、親会社株主に帰属する中間純利益の減益率は8.5%減と小幅にとどまりました。
2027年3月期の通期連結業績予想について、三井不動産は期初計画を据え置きました。通期の営業収益は前期比3.3%増の2兆8,000億円、営業利益は同3.1%増の4,100億円、事業利益は同1.1%増の4,500億円、経常利益は同0.5%増の3,150億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同2.3%増の2,850億円を見込んでいます。通期予想に対する進捗率は、営業収益が43.4%、営業利益が43.0%、事業利益が50.0%、純利益が48.8%となりました。不動産事業は物件の引き渡しや売却時期によって四半期ごとの収益計上に偏りが生じやすく、中間期の進捗率だけで通期の達成可能性を判断することはできません。同社は今回、通期業績予想を変更していません。
決算発表と同時に、同社は追加の自己株式取得を決定しました。取得上限額を200億円、取得上限株式数を2,000万株(自己株式を除く発行済株式総数の0.74%)とし、2026年11月9日から2027年10月31日までの期間に市場買付を実施します。これにより、実施済みの400億円分と合わせ、当期の自社株買い総額は最大600億円に拡大します。年間配当予想は、前期実績から2円増配となる1株当たり37円(中間18.5円、期末予想18.5円)を据え置きました。追加自社株買いの決定により、当期の総還元性向は56.0%を見込んでいます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













