LINEヤフー、上期売上収益1.1兆円で過去最高 通期調整後EBITDA予想6400億円に上方修正、株主優待を新設

2026年11月05日 18:43

今回のニュースのポイント

LINEヤフーが2026年11月5日に発表した2027年3月期中間決算(IFRS)は、売上収益が前年同期比12.3%増の1兆1,177億円、調整後EBITDAが同22.0%増の3,066億円と中間期として過去最高でした。一方、IFRS営業利益や最終利益は減少。PayPay連結等の進捗を受け、通期調整後EBITDA予想を6,400億円へ上方修正し、年間配当予想を12円に増額。5,000株以上の継続保有株主を対象にYahoo!ショッピング商品券を贈呈する優待も新設しました。

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 LINEヤフー株式会社は2026年11月5日、2027年3月期中間連結決算(IFRS)を発表するとともに、通期連結業績予想の上方修正、期末配当予想の増額、株主優待制度の新設を公表しました。当中間期の売上収益は前年同期比12.3%増の1兆1,176億6,800万円、調整後EBITDAは同22.0%増の3,065億5,800万円となり、ともに中間連結累計期間として過去最高を更新しました。PayPay連結やコマース事業の好調な進捗を受け、通期の売上収益予想を従来の2兆2,400億円から2兆3,300億円へ、調整後EBITDA予想を5,850億円から6,400億円へ上方修正しました。年間配当予想を11円から12円に引き上げ、Yahoo!ショッピング商品券を贈呈する株主優待制度の導入も発表しました。

 調整後EBITDAが大幅増益となった一方、IFRSベースの会計上の利益指標は前年同期を下回りました。営業利益は前年同期比7.3%減の1,988億6,200万円、親会社の所有者に帰属する中間利益は同32.8%減の929億900万円となりました。ただし、調整後中間利益は同10.9%増の1,185億8,900万円に拡大しています。調整後EBITDAとIFRS営業利益には非経常的な一時損益や減価償却費などの定義の違いがあります。要因の一つとして、7~9月期の単独比較で、前年同期にLINE MANの企業結合に伴う再測定益443億円が営業利益に計上されていた反動が挙げられます。また、税金費用や非支配持分損益なども利益指標間の差に関係しており、親会社所有者帰属中間利益と調整後中間利益では前年同期比の増減方向が異なりました。

 セグメント別の経営成績をみますと、主要3事業がそれぞれ増収増益を維持しました。メディア事業の売上収益は前年同期比2.2%増の3,656億円、調整後EBITDAは同12.1%増の1,510億円となりました。アカウント広告や「LYPプレミアム」の会員拡大に加え、人件費や生成AI関連費用の抑制が寄与しました。コマース事業は売上収益が同11.8%増の4,833億円、調整後EBITDAは同16.3%増の833億円でした。「Yahoo!ショッピング」やZOZOグループの成長に加え、LINE MANなどの連結効果が貢献しました。戦略事業は、売上収益が同31.4%増の2,710億円、調整後EBITDAは同66.8%増の741億円と急伸し、決済取扱高が二桁成長を続けるPayPay連結の収益拡大が全社収益を大きく底上げしました。

 中間期までの進捗を踏まえ、同社は通期連結業績予想を上方修正しました。通期の売上収益予想は従来予想の2兆2,400億円から2兆3,300億円へ900億円引き上げました。調整後EBITDA予想は従来の5,850億円から6,400億円(前期比約28.9%増)へ550億円増額し、調整後EPS予想も30円から35円へ引き上げました。コマース事業におけるアスクルやLINE MAN、戦略事業におけるPayPay連結の業績進捗が当初想定を上回ったことが主因です。内訳では戦略事業の310億円増額が最大の寄与となっており、PayPay連結の高成長が増収効果をもたらし、事業拡大に伴う販売促進費や支払手数料などの費用増加を十分に吸収する見通しです。

 業績予想の上方修正に伴い、株主還元の拡充も公表されました。2027年3月期の期末配当予想につきましては、従来予想の1株当たり11円から1円増額し12円に修正しました。当中間期の配当実績は0円であるため、年間配当予想は12円となります。前期実績の年間配当7.30円と比較しますと、年間4.70円の増配見込みとなります。同社は2025年度からの5年間で累計総還元性向70%以上を目指す方針を掲げており、将来の成長を見据えた先行投資や設備投資と利益還元との適切なバランスを重視しています。今回の増配は、通期業績予想の上方修正を踏まえた判断です。

 あわせて同社は、株主優待制度の導入を決定しました。新設された優待制度では、毎年3月末日時点の株主名簿に記載または記録され、普通株式5,000株(50単元)以上を同一株主番号で1年以上継続保有する株主を対象に、「Yahoo!ショッピング商品券」を贈呈します。商品券の贈呈額は保有株式数に応じて区分され、5,000株以上1万株未満で2万5,000円分、1万株以上5万株未満で5万円分、5万株以上10万株未満で25万円分、10万株以上で最大50万円分となります。継続保有の判定は毎年3月末日、前年9月末日、前年3月末日の計3回の株主名簿で確認し、優待額はそのうち最も少ない保有株式数に基づいて決定します。初回の基準日は2027年3月31日で、対象となるには同一株主番号による1年以上の継続保有が必要です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)