ビジネスインテリジェンス領域での協業をNECなどが強化

2011年05月02日 11:00

 NECとウイングアーク テクノロジーズは、ビジネスインテリジェンス(BI)領域での協業を強化。両社は今後、ウイングアーク テクノロジーズの中堅・中小企業向けBIソフト「Dr.Sum EA(ドクターサムイーエー)」について、従来の約10倍の処理能力が求められる大規模BIシステムにも対応できるよう共同で機能強化や性能検証を実施していく。

 「Dr.Sum EA(ドクターサムイーエー)」は、企業内の様々なシステムに散在するデータを統合して、集計・分析・レポーティングでき、処理すべきデータ量が比較的少ない中堅・中小企業や、大企業の部門単位でのBIシステムを中心に導入されている。今回の協業では、自社やお客様システムへの 「Dr.Sum EA(ドクターサムイーエー)」の導入実績を活かして、NECが大規模BIシステムで必要とされる機能や性能を抽出し、その情報をもとにウイングアーク テクノロジーズが同ソフトの機能強化を実施。さらに、同ソフトと、NEC製ハードウェアや統合運用管理ソフト「WebSAM」などのミドルウェアを組み合わせた性能検証を共同で実施し、大規模BIシステムに適したシステムモデル(システム構成)を策定する。

 また、これらの活動を通じて「Dr.Sum EA(ドクターサムイーエー)」の拡張性やデータ処理能力、関連するシステムからのデータ収集機能などを強化。同ソフトの適用範囲を、従来の約10倍のデータ処理能力が求められる大規模システムにまで拡大していく。またNECは、今回の発表にあわせて、「Dr.Sum EA(ドクターサムイーエー)」に関するシステムの設計・構築・運用・保守までを一貫して支援する人員を約50名に増強したという。

 さらに「Dr.Sum EA(ドクターサムイーエー)」は中堅・中小企業への豊富な導入実績があり、NECグループ会社のNECネクサソリューションズでも、営業支援や原価管理に使われる「集計システム」に採用されている。全社員2500名が同システムを利用し、作業効率の大幅な向上と、レポート作成の作業負荷軽減・コスト削減に貢献。またNECも、新たに構築した営業支援システムのBI基盤に「Dr.Sum EA(ドクターサムイーエー)」を採用している。同システムは、本年4月より約4000名の営業部隊により利用されており、将来的には製品・サービス部門を含めた全社で利用していく予定だという。

 NECとウイングアーク テクノロジーズは、2005年より帳票関連領域において協業を開始。2008年6月の資本提携を含む協業拡大以降、NECは「Dr.Sum EA(ドクターサムイーエー)」のOEM販売を開始し、「InfoFrame Dr.SumEA」の名称で様々なお客様に提供してきた。今回の協業強化により、両社はそれぞれが持つBI領域の技術やノウハウの相互共有をさらに進め、ニーズに柔軟に応える製品を提供していく。