住友化学、ベトナムにおける農薬の直販を開始

2010年11月04日 11:00

 住友化学は、ベトナムにおける農薬事業の一層の拡大を目指すべく、住友化学シンガポールの子会社である、Sumitomo Chemical Vietnam, Co., Ltd. (以下、住友化学ベトナム社)を通じ、11月1日から同社農薬の現地特約店への直接販売を開始する。

 近年、ベトナムでは目覚しい経済成長とともに農業の近代化が進み農薬市場も拡大。その中でも同国は、タイに次ぐ米輸出国であることから、とりわけ水稲用農薬の需要増加が見込まれている。同社は水稲分野を含めて多数の製品を取り揃え、農薬の拡販に努めてきたが、ベトナムにおいては製品毎に起用している商社や農薬販売会社が異なり、市場への当社製品のブランドイメージ浸透の妨げとなっている。

 こうした状況に対応するため、これまで農薬の登録・保有のための現地拠点として機能してきた住友化学ベトナム社に、農薬を直接販売する組織を設置。このたびの体制強化により、水稲分野でのトータルソリューションの提供を可能とする製品ラインアップを生かした効率的な開発・販売と、きめ細かな技術サービスの提供を目指していく。

 なお、先に同社が資本参加したニューファーム社の製品も、住友化学ベトナム社を通じて販売し、幅広いニーズに対応。同社は、今回のベトナムにおける販売体制の強化などにより、アジア地域での拡販を図るとともに、グローバル化を積極的に推進し、農薬事業の強化・拡大を目指す。
(編集担当:宮園奈美)