今回のニュースのポイント
東京商工リサーチが5日に発表した2026年7月の「人手不足」関連倒産動向によると、人手不足を要因とする企業倒産は前年同月比40.0%増の63件となり、月次として過去最多を更新しました。なかでも「人件費高騰」を理由とする倒産は36件と前年同月の2.1倍に急増し、人材確保や物価高対応に伴う賃上げ負担が中小・零細企業の経営を直撃している実態が鮮明となりました。
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東京商工リサーチが5日発表した2026年7月の全国企業倒産動向によると、「人手不足」を原因とする企業倒産(負債1,000万円以上)は前年同月比40.0%増の63件となり、月次集計として過去最多を記録しました。同日に公表された企業景況感(景気DI)が3カ月連続で改善を示す一方、大企業主導の賃上げ波及に伴う人件費増に耐えきれず、資金繰りを圧迫される中小・零細企業の窮状が際立つ格好となりました。
要因別では、賃上げや手当拡充による「人件費高騰」が前年同月の2.1倍となる36件(同111.7%増)と急増し、過去最多を更新しました。また、従業員の離職に伴い事業継続が困難となった「従業員退職」も19件(同72.7%増)へと大幅に増加しました。人材確保やモチベーション維持、物価高への配慮から賃上げを実施したものの、十分な価格転嫁や収益改善が伴わず、増大した人件費コストを吸収しきれないまま倒産に至るケースが多発しています。
企業規模別では、資本金1,000万円未満の中小・小規模事業者が40件(同90.4%増)と全体の6割超(63.4%)を占めました。倒産形態別でも、事業再建を目指す「民事再生」などは乏しく、清算手続きである「破産」が60件(95.2%)と大半を占めており、経営体力の乏しい小零細企業ほど追いつめられている実態を映し出しています。
大手企業と中小企業の賃金格差が広がりを見せるなか、自力で賃上げ原資を確保できない小・零細企業ほど人材流出とコスト高の二重苦に直面しています。AIや半導体分野を中心とする景況感改善の裏で、構造的な人手不足と人件費高騰が長期化しており、今後も小規模事業者を中心に「人手不足」倒産が増勢をたどる可能性が高まっています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













