保育受け皿 2年間で新規に20万人分と政府

2013年07月17日 06:31

 政府は待機児童問題が女性の社会進出を妨げているとして、今年度から待機児童解消加速化プランを5年間にわたり実施する。特に、今年度と来年度の2ヵ年で約20万人分の保育の受け皿を新規に確保する「緊急プロジェクト」に取り組む。この結果、今年度から2017年度末までの5年間では40万人分の受け皿を新規確保することになる。

 大盤ぶるまいとも見れる保育受け入れの確保策になっており、2年間の緊急集中取り組み期間においては施設整備費の積み増しや国有地も活用した強力支援を予定するほか、保育士確保のために潜在保育士の復帰促進とともに、処遇改善・認可外保育施設で働く無資格者の保育士資格の取得支援。認可をめざす認可外保育施設に対しては改修費や賃貸料、移転費、資格取得費、運営費などを国が支援し、質の確保された認可保育所へ5年間で計画的に移行できるようにする。また、事業所内保育施設への支援についても「自社労働者の子を半数以上とする」助成要件を緩和する方針だ。

 政府は「保育の受け皿には社会福祉法人はもとより、株式会社を含む多様な主体でスピード感をもった施設整備を推進する」としているが、保育施設だけに、事故は許されず、粗製乱造にならないよう、品質確保の手立ても万全を期すことが求められている。(編集担当:森高龍二)