【日経平均】大引け30分前から状況一変し60円高で終了

2013年10月24日 20:17

 NYダウは54ドル安。日本、中国、ヨーロッパの株価指数下落が投資家のマインドを冷やし株安が地球一周。決算はボーイングは良くてもキャタピラーが悪かった。24日朝方の為替レートはドル円が97円台前半、ユーロ円が134円台前半で、リスク回避の円買い・ドル安が続きユーロも反落した。

 日経平均は81.31円安の14344.74円と売り先行で始まる。前場は午前10時台に14300円を割り込むが、10時45分すぎに発表された中国の10月のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値で9月確定値を0.7ポイント、市場予測を0.5ポイント上回る良い数字が出て持ち直し、11時台に14400円にタッチして前引けを迎えた。

 しかし後場は14300円台前半で低迷する時間帯が続き、新興市場が大にぎわいで小型株が買われても主力株は軟調。このまま続落かと思われたが、午後2時30分前からいきなり上昇が始まり、TOPIXはプラスに転じ日経平均は14400円台を回復。その勢いでプラス圏に浮上し、一気に上げて大引け3分前に14500円にあと48銭まで迫った。結局、終値は60.36円高の14486.41円。10月のSQ値を大きく割り込む14273円の安値から25日移動平均線の14432円を超える水準まで日中値幅は226円も動き、連日激しいアップダウン。TOPIXは+7.37の1203.35。売買高は23億株、売買代金は1兆8920億円だった。

 株価指数はマイナスが長かったが、値下がり銘柄309に対し値上がり銘柄は1321で約4分の3を占め、東証1部33業種別騰落率も値上がり業種が29あった。プラス上位は建設、情報・通信、パルプ・紙、医薬品、電気機器、石油・石炭など。プラス下位は海運、ガラス・土石など。マイナスは電気・ガス、不動産、その他金融、保険の4業種だった。

 日経平均プラス寄与度1~4位はゴールドマンサックスが投資判断を引き下げても170円高のソフトバンク<9984>、KDDI<9433>、がん新薬期待で140円高続伸のアステラス製薬<4503>、ファナック<6954>の順番で、その4銘柄で日経平均を36円押し上げた。マイナス寄与度トップはファーストリテイリング<9983>だったが、大引け前に上昇してマイナス幅を-7円まで圧縮した。

 メガバンクはみずほ<8411>値動きなし、三菱UFJ<8306>2円安、三井住友FG<8316>10円高とまちまち。証券は支援先の足利HDの12月中旬再上場が報じられた野村HD<8604>が1円高、大和証券G<8601>が8円高と買われた。ドル円が97円台でも自動車はトヨタ<7203>10円高、日経新聞が今期の営業利益6倍強と書いたマツダ<7261>9円高、富士重工<7270>19円高、ホンダ<7267>25円高と軒並み高。北米中心にSUV19万台のリコールが報じられた日産<7201>も9円高だった。

 電気機器セクターの話題が多い日で、半導体部門の従業員半減、工場売却が伝わったパナソニック<6752>はリストラを評価されて14円高。テレビ、スマホ、太陽電池、ヘルスケアに半導体と事業を相次いで縮小、売却して2016年3月期の黒字化はなるか。東芝<6502>は今期約5割の増益という報道があり8円高、シャープ<6753>は2円高だったがソニー<6758>は24円安に沈んだ。国内で製造受託に参入する富士通<6702>は1円高。OKI<6703>は9月中間期の経常損益を5億円の赤字見通しから一転、70億円の黒字に上方修正し14円高で値上がり率13位、売買高8位だった。日東電工<6988>はゴールドマンサックスがレーティングを格下げして70円安。日経平均に採用されてからろくなことがない。アップル関連の筆頭格フォスター電機<6794>は今期業績見通しを上方修正しても7~9月期が前四半期より減益なのを嫌気され84円安で値下がり率4位。堀場製作所<6856>は中国の清華大学と提携してPM2.5の原因物質を測定できる分析装置を開発し、年内に実証実験を開始すると報じられ135円高と上昇した。

 建設機械のコマツ<6301>と日立建機<6305>はキャタピラーの決算の悪さが響いてコマツ49円安、日立建機30円安。建設株は32円高の熊谷組<1861>が年初来高値を更新し値上がり率4位、売買高3位、売買代金6位に入り、前日の決算サプライズの余韻が残り売買高6位、売買代金8位の大成建設<1801>は2円高だった。道路舗装のNIPPO<1881>は9月中間期、通期の営業利益の上方修正が好感され111円高で値上がり率16位に入った。日本コンクリート工業<5269>も38円高で年初来高値を更新して同10位に入っている。

 JPX<8697>は決算を見てモルガンスタンレーがレーティングを下げ60円安で値下がり率11位。営業増益、通期上方修正でも下値リスクありとコメントは辛口。激辛の店も案内するぐるなび<2440>は67円安で値下がり率8位。通期の上方修正幅が9月中間期の上方修正幅に比べて小さく、下期のコスト増を懸念された。椿本興業<8052>は循環取引で損失を被ったとして岐阜県のメーカーから約10億7000万円の損害賠償訴訟を名古屋地裁に提訴されたが値動きなしだった。

 カジノ関連のオーイズミ<6428>、日本金銭機械<6418>、セガサミーHD<6460>は揃って上昇。前日に超党派の「国際観光産業振興議員連盟」が国会内で幹事会を開き、カジノ解禁に向けた議員立法の今国会提出を目指す方針を確認したと報じられたのが材料だった。新興市場では、前日に3500円の初値がついたシステム情報<3677>は700円高でストップ高比例配分。前日に上場初の下落を味わったエナリス<6079>は122円高。東証1部とは別の世界がそこにはある。

 この日の主役は日立製作所<6501>。9月中間期の業績見通しの営業利益を従来予想の1450億円から1730億円に上方修正し、市場予測を上回った。大幅安の時間帯でも安定して買いを集め終値51円高。値上がり率6位、売買高1位、売買代金2位とランキング上位に入った。インフラ輸出の主役級で、国内の社会インフラ整備でも大きな役割を果たすと見込まれて毎日のように新聞報道に「日立」の名前が出てくるので、投資家にとっては「気になる木」になっている。