日本ガイシ<5333>は期末配当を2円増の12円とし80円高。スマホアプリ製作を簡略、低コスト化しクラウドで提供すると報じられたIIJ<3774>は81円高。自動車用樹脂材料やヘルスケア用、農薬などが好調で2015年3月期の営業利益が350億円という業績観測記事が出た三井化学<4183>は3円高だった。山中京大教授が医療機関にiPS細胞を年内に配布して治療を後押しするという報道があり、リプロセル<4978>が17円高、タカラバイオ<4974>が24円高など新興市場のiPS関連銘柄は揃って上昇した。
値上がり率1位のソースネクスト<4344>は家計簿アプリのマネーフォワードとの業務提携を発表しストップ高の100円高。スマホ向けでシナジー効果が見込めるという。値上がり率5位のクレスコ<4674>は今期末の配当予想を17円に引き上げ81円高。同8位の大東紡織<3202>は2015年3月期が4割営業増益という業績観測で5円高。一方、エイチーム<3662>は200円安で値下がり率1位。同2位には56円安の日本ハム<2282>が入っていた。
135億円でアメリカの化粧品会社のタルト社を買収し北米市場に本格進出するコーセー<4922>は60円高。イオン<8267>は大和証券がレーティングを引き下げ4円安で3日続落。ドラッグストアのツルハHD<3391>は5月期の純利益見通しが従来予想を上回って過去最高で190円高。M&Aで西日本に店舗網をひろげた効果が出て、ゴールドマンサックスは目標株価を引き上げていた。バンダイナムコHD<7832>はシティGが目標株価を引き上げて89円高だった。不動産は三井不動産<8801>の55円高、住友不動産<8830>の37円高などは自律反発の範囲にとどまり、三菱地所<8802>は6円安。それでも18円高のケネディクス<4321>は売買高3位と買われていた。
日立マクセルが東証1部に4年ぶりに再上場。公開価格2070円に対し9時5分に1971円の初値がついたが公開価格を下回る黒星。4年ぶりの再上場で出戻りでは新鮮味が薄いのか序盤に売り物が出た。売買代金6位に入ったが終値は1790円と先細りで終わっている。同じく出戻りの西武HDは19日にも上場承認されて、4月に再上場する見込み。
この日の主役は業種別騰落率6位の建設セクター。大手ゼネコンは大成建設<1801>18円高、大林組<1802>17円高、清水建設<1803>は液状化被害を防止する低コストの新工法を開発というニュースがあり19円高。中堅建設株が値上がり率ランキングをにぎわせ、ライト工業<1926>は57円高で10位、大豊建設<1822>は25円高で11位、前田建設工業<1824>は37円高で14位、熊谷組<1861>は15円高で16位に入った。しかし千代田化工建設<6366>はアメリカのLNG基地を6000億円で受注というニュースで朝方は高かったが終値は40円安で値下がり率9位。シェールガスで注目の北米のLNG施設建設には、千代田化工、日揮<1963>のプラント大手の他、東芝や三菱商事<8058>、三井物産<8031>、住友商事<8053>などの商社勢も関わっている。(編集担当:寺尾淳)