【今週の振り返り】世界の「売り方やめ」で367円も上昇した週

2014年04月05日 20:19

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ウクライナも中国も消費増税後の反動減も横に置いておいて、リスクオンでもオフでもないから薄商い。

 3日のNYダウは0.45ドル安。僅差でも5営業日ぶりの反落。NASDAQも下落した。午前中に16604.15ドルまで上昇して約3ヵ月ぶりにザラ場ベース史上最高値を更新したが、新規失業保険申請件数が悪化したり、2月の貿易赤字が前月比7.7%増加したりと経済指標がふるわず、雇用統計発表を前にした様子見ムードに支配されてハイテク株を中心に利益確定売りに押され気味だった。4日朝方の為替レートは、ドル円は一時104円台に乗せて103円台後半とドル高継続だったが、ECB理事会が政策金利を0.25%に据え置き、ドラギ総裁が記者会見で量的緩和の議論があったと明かしたため、ユーロ円で142円台半ばまでユーロは安くなっていた。

 「黒田異次元緩和1周年」の日の日経平均は66.34円安の15005.54円で始まり、午前9時1分に大台ギリギリの15000.69円で底を打つ。利益確定売りをこなした後は下げ幅を縮小し、TOPIXはたびたびプラスに浮上する。9時台後半からは15040円をはさんでの一進一退が続く。10時30分に上海も香港もマイナスで始まるとTOPIXは下落したが、日経平均は横ばい。11時頃、為替の円安進行に伴って先物主導で一気にプラスに浮上し、15098円まで上昇して前引は15091円だった。

 しかし後場は早々とマイナスに沈む。それでも15000円を割ることはなく15030~15060円の30円値幅の小動きが続く。2時台になると下げ幅を圧縮して前日終値に接近するが最後までプラスに浮上できず、8.11円安の15063.77円で3日ぶりに小反落し3勝2敗、前週末3月28日の終値から367.74円上昇して今週の取引を終えた。日中値幅は98円と小さくなった。TOPIXは-0.88の1215.89で連騰記録は9でストップ。売買高は17億株で3月13日に次ぐ少なさ。売買代金は1兆5663億円で今年になって最少を記録し、様子見ムードが極まった。

 値上がり上位は不動産、その他金融、海運、ゴム製品、保険、建設など。値下がり下位は情報・通信、精密機器、卸売、その他製品、輸送用機器、パルプ・紙などだった。(編集担当:寺尾淳)